はじめに
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建設産業は、建設投資の低迷、建設業者数と建設投資のバランス崩壊など市場の大きな構造変化の中で、受注の減少、利益率の低下により非常に厳しい経営環境に直面していると言えます。従来の受注待ちの経営体質を改め、生産性・収益性の高い建設業への構造改革が喫緊の課題といえるでしょう。
こうした厳しい状況を踏まえ、中国地方整備局では、建設産業の再生に関係する地域の関係機関相互の連携体制の確立を図ることを目的に設立した「中国ブロック建設産業対策協議会」(平成15年度設立)に、あらたに中小企業政策、雇用政策、進出分野に関係する省庁の地方機関や都道府県の関係部局を構成員として迎え、「中国地方建設産業再生協議会」と再編(平成16年度)し、中小・中堅建設業に対する現状の各種支援策に係る情報交換等を行うほか、平成16年度には新分野進出などの経営革新を行う企業に対し建設業再生アドバイザーの派遣事業もスタートさせてまいりました。
本冊子は、平成15年度に建設産業の現状や経営のヒント、公的支援制度などを取りまとめた「中国地域における建設産業緊急支援プログラム」を改訂したもので、要望の多かった新分野進出などに係る具体的な企業事例などを新たに盛り込んでいます。
なお、公的支援制度の概要をまとめた「公的支援制度一覧」の最新版と(財)建設業振興基金で行っている「先導的・革新的モデル事業」(平成14年度)、「企業連携・新分野進出モデル構築支援事業」(平成16年度)の事例紹介については、同基金運営のWebサイト「ヨイケンセツドットコム」(http://www.yoi-kensetsu.com/)に掲載しておりますので、こちらもご参照下さい。
本書が、意欲のある中小・中堅建設業者にとって、経営基盤の強化、そして企業連携・協業、新分野進出等を図る上での参考となれば幸いです。
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平成17年3月
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中国地方建設産業再生協議会
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