【15】建築物の耐震改修の促進に関する法律の一部を改正する法律案■■■

建築物の耐震改修の一層の促進を図るため、基本方針及び都道府県耐震改修促進計画の策定、特定建築物の範囲の拡大、耐震改修に必要な資金の貸付けに係る耐震改修支援センターによる債務保証の実施等所要の措置を講ずるため「建築物の耐震改修の促進に関する法律の一部を改正する法律案」が10月7日に閣議決定されました。

改正の概要は、以下のとおりです。

【1.基本方針】
国土交通大臣は、建築物の耐震診断及び耐震改修の促進を図るための基本的な方針(基本方針)を定める。

【2.都道府県耐震改修促進計画等】
(1)都道府県は、基本方針に基づき、当該都道府県の区域内の建築物の耐震診断及び耐震改修の促進を図るための計画(都道府県耐震改修促進計画)を定める。

(2)市町村は、基本方針及び都道府県耐震改修促進計画を勘案して、当該市町村の区域内の建築物の耐震診断及び耐震改修の促進を図るための計画を定めるよう努める。

【3.特定建築物に係る措置】
(1)特定建築物に、次に掲げる建築物を追加する。
◇一定の危険物であって一定の数量以上のものの貯蔵場又は処理場の用途に供する建築物
◇地震によって倒壊した場合においてその敷地に接する道路の通行を妨げ、多数の者の円滑な避難を困難とするおそれがある一定の建築物であって、その敷地が都道府県耐震改修促進計画に記載された道路に接するもの

(2)所管行政庁による指示の対象となる特定建築物に、次に掲げる特定建築物のうち、地震に対する安全性の向上を図ることが特に必要な一定のものを追加する。
◇小学校、老人ホームその他地震の際の避難確保上特に配慮を要する者が主として利用する特定建築物
◇(1)の『一定の危険物であって一定の数量以上のものの貯蔵場又は処理場の用途に供する建築物』

(3)所管行政庁は、特定建築物の所有者が、正当な理由がなく、その指示に従わなかったときは、その旨を公表することができる。

【4.建築物の耐震改修の計画の認定の対象の拡大】
建築物の耐震改修の計画の認定の対象となる工事に、一定の増改築等の工事を追加する。

【5.建築物の耐震改修に係る特例】
(1)都道府県耐震改修促進計画において特定優良賃貸住宅の特定入居者に対する賃貸に関する事項が記載された場合には、特定優良賃貸住宅の認定事業者は、一定の要件に該当するときは、都道府県知事の承認を受けて、その全部又は一部を特定入居者に賃貸することができる。

(2)都道府県耐震改修促進計画に都市再生機構又は地方住宅供給公社による建築物の耐震診断及び耐震改修の実施に関する事項が記載された場合には、都市再生機構又は地方住宅供給公社は、委託に基づき、建築物の耐震診断及び耐震改修に係る業務を行うことができる。

【6.耐震改修支援センター】
国土交通大臣は、認定建築物である特定建築物の耐震改修に必要な資金の貸付けに係る債務の保証、建築物の耐震診断及び耐震改修に関する情報及び資料の収集等の業務を行う者を、その申請により、耐震改修支援センターとして指定することができる。

[関連ホームページ]
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha05/07/071006_.html

【都市・住宅整備課 市街地事業係長 梶(内線6196)】