【1】私の雑感■■■

はじめまして、広島県都市整備室長の渡橋(おりはし)です。

この度は、建政部におかれましては「中国地方まち・すまいづくりメールマガジン」を創刊していただき誠に有難うございました。
創刊に当たっては何かとご苦労も多かったと存じますが、そのご労苦に敬意を表する次第であります。

私もこれまで都市計画に係る仕事にはずいぶん携わってまいりましたが、新しい事業への取組みや過去に事例はあっても時間が経過している場合などには、法律や制度等の習得から始まり、他機関との協議調整等々手探り状態で進めざるを得なく、時として予想以上の時間を
費やし、事業内容として不利な結果になった苦い経験があります。
特に、JR協議では良く泣かされたものです。

そんな時「過去の記録が残っていたらなぁ、他県での事例が分かったらなぁ」と思ったものでした。平成6年度に「中国地区連続立体交差事業連絡会議」を立ち上げたのもそういった思いからでした。

バブルの崩壊を境として時代の変化が著しくなり、それに呼応するように制度等の改正もめまぐるしく、法律までもが改正される時代となり、立ち止まっていたのでは取り残されてしまいます。
そこで重要となってくるのが「情報」で、しかも、その量と質、スピードが求められています。同時に、横の連携や技術の継承、人材育成が重要であると考じています。

私は、昨年度まで2年間廿日市市へ派遣でお世話になる機会があり、かけがえのない貴重な経験と多くのことを学びました。
それは、まちづくりは生きているもの、時代の変化に応じたものでなければならないということです。
『教科書どおり』や『昔とった杵柄』ではダメだということです。
そして、目線を住民側へシフトしてみる大切さと施策の実施スピードが必要不可欠であるということです。行政のペース、マイペースでやっていたのでは住民はついてきてくれないし、いい評価も得られません。

中国地方整備局建政部の宇隨都市調整官が創刊挨拶でも述べておられるように、国、県、市町村等の信頼関係(連携)と情報交換のためのネットワークが重要となってきます。
地方自治体としては、大いに当メールマガジンを活用させていただき、国との情報交換は勿論のこと自治体間の情報交換を積極的にすすめ、まちづくりに生かしていきたいと考えており期待もしております。

最後に、広島県のまちづくりの話題についてご紹介させていただきます。

1.経済状況の好転の兆しを反映して、市街地再開発事業等の動きが出てきたこと

2.高度成長期に建築された建物(再開発事業によるものを含む)が更新時期を迎えたり時代に合わなくなったことにより、建替え等の動きが出てきていること

3.官から民への動きが徐々に出てきていること

4.手づくりによるまちづくり(協働によるまちづくり)が徐々に浸透してきたこと

5.市町村合併も本年度で一段落し、86あった市町村が23の市町になり、新たな枠組みでのまちづくりが始まりつつあること

6.時代の変化に即して、長期未着手の道路等に係る各種都市計画の見直しの動きが出てきていること

などがあります。

我が広島カープの本拠地「広島市民球場」も広島駅東側のJR貨物ヤード跡地に新球場が建設されることが決定し、それが起爆剤となって広島駅周辺では市街地再開発事業等の動きが活発になってきております。

以上、広島県のまちづくりに関連した話題の紹介と私の雑感を述べさせていただきました。
ご意見や耳よりな話がございましたら連絡を頂きたいと存じます。

[広島県 都市整備室のメールアドレス]
mailto:tosei@pref.hiroshima.jp

【広島県 都市局 都市総室 都市整備室長 渡橋(082-513-4125)】