【1】これからの街づくり■■■

岡山県 都市局長 藤井元生

岡山に来て一年が経ちます。
私が、勤めだしてからこれまでに住んだ街は、佐賀、名古屋、知立、東京都荒川区、松山、高松(牟礼町)、大阪市都島区、東京都世田谷区、奈良、船橋、岡山となります。

大都市圏から規模の異なる地方都市まで色々なタイプの街に住みました。
それぞれに長所、短所があり、どこが一番住みよかったとは一概には言えないのですが、人口50万人程度以上の地方都市は、都市サービスも享受でき、東京・大阪等への交通も便利であり、車で30分位移動すれば、ゴルフ、釣り、温泉等の自然、レジャーも満喫できる魅力あふれる街だと思っています。

私が住み着いた街では、松山と岡山あたりが該当します。
松山では楽しく過ごしました、しかし岡山では単身赴任であることを差し引いても不便を感じています。

原因はなにかと言いますと、自動車を持っていないことにつきます。
岡山県庁の近くに住んでいますが、歩いている人といえば、小学生、県庁に通う人程度です。
あとは買い物も含めて自転車、自動車利用がほとんどです。

日常の用を足そうとすると徒歩15分から20分の範囲に目的のものはありますが、少し不便。
この距離は、車を持たない高齢者にとってはかなりつらいと思います。

コンパクトシティという考え方も、存外狭い範囲で日常生活が成り立つ街ということにならないでしょうか。
市街地全体ではなく1ブロックといった範囲での単位で計画しないといけないのではないかと思います。

近年の自動車保有台数の伸び、軽自動車の売れ行きをみていますと、自動車はゲタがわりになりつつあると言えます。
地方都市における中心市街地の活性化を見据えた新しい街づくりにおいても、自動車優先とは言わないまでも、自動車の使い勝手も良い街を作らなければいけないのではないかとの思いが一層強くなっています。

【岡山県 都市局長 藤井】
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