【1】〜鳥取から〜■■■

あと4年足らずで、中国横断自動車道・姫路鳥取線の鳥取県内区間が完成します。

これにより、全国で最後の「高速道路のない都道府県庁所在地」であった「鳥取市」も、ついにそのレッテルを外すことになります。
地元の期待も次第に高まって来ました。しかし油断は禁物。
山陽・阪神地方への時間距離の大幅短縮により、人と物の移動が大幅に促進され、ストロー現象を起こしかねません。

そのために必要なのが、まさに「まちづくり」。
大阪・神戸・岡山・広島と同じものを求めてもダメ。山陰ならではの魅力を付加していかなければなりません。
集積・喧騒・活気は大都市に任せて、開放感・癒しを味わえる街にしたいものです。

鳥取の街には、「落ち着き」がありますが、これは両刃の剣。くつろげる空間がある一方で、
来訪者に対するもてなしの心・ホスピタリティーがいま一つ。
経済面でも観光面でも、定住者やリピーターを増やして行く魅力作りがこれから残された期間の大きな課題です。

本県でも種々施策展開中ですが、おもしろい例をひとつ紹介します。
皆様ご存知の鳥取の名所、鳥取砂丘の復元活動を、土木のプロジェクトとして昨年度より取り組み始めました。

風や波浪等の影響により砂が徐々に減り、砂丘は次第にやせ細って来ています。
この抑止策として、供給源である一級河川・千代川の砂を、港や河口からかき集め、最大の眺望点である「馬の背」の前浜まで搬送し還元し始めました。
この「サンドリサイクル」を毎年繰り返し、地元の子供たちと一緒にモニタリングを続けながら、魅力の地の復元を図って行こうとしています。

詳しくは↓
http://www.pref.tottori.jp/doboku/kasen/matikasseika/torikumi.htm

ふるさとへの回帰心を惹き起こすようなまちづくりのために・・・


【鳥取県 県土整備部長  田所正】
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