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中国地方まち・すまいづくりメールマガジン
【第36号:平成20年10月30日】

◇◇中国地方整備局建政部◇◇

このメールマガジンは、中国地方における都市・住宅行政に関わる情報で
関係の方々にお知らせしたいものを提供することを目的として、お世話に
なっております地方公共団体等の皆様にお送りしております。
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■■目次■■


《特集》

【1】「『新たな公』によるコミュニティ創生支援モデル事業」について

  〜中国地方選定団体の活動内容のご紹介〜


《整備局からのお知らせ》

【2】「局地的な大雨に関する下水道管渠内工事等安全対策の手引き(案)」の公表について


【3】今年度は35都市が「エコまちづくり」により都市環境対策に取り組みます


【4】第20回「住生活月間」における功労者表彰について


【5】住宅瑕疵担保責任保険法人の指定について


【6】地域木造住宅市場活性化推進事業の提案の2回目の募集を開始しました


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【1】「『新たな公』によるコミュニティ創生支援モデル事業」について■■■

  〜中国地方選定団体の活動内容のご紹介〜
【計画・建設産業課 計画調整第一係長 西山(内線6131)】

「『新たな公』によるコミュニティ創生支援モデル事業」は、平成20年7月3
1日発行の第33号にて紹介しましたとおり、全国から357件の応募があり、中
国地方からは10件が選定されました。現在、各団体による取組みが実施され
ています。
今月号では中国地方で選定された10件のうち、5件について各団体の活動内
容を紹介します。

「新たな公」の詳細については、次のホームページをご参照ください。
 http://www.mlit.go.jp/kokudokeikaku/aratana-kou/index.html
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■集落支援センター創設協議会(島根県邑智郡邑南町)■■
〜集落支援センター創設にむけての取組〜
【NPO法人ひろしまね 事務局長 小田博之】

島根県邑南町羽須美地区では55集落のうち高齢者(65歳以上)の割合が50
%を超えた集落が33となり住民活動に支障が出始めています。
私たちは「新たな公」事業導入を契機に、集落支援センター創設協議会を
設立し、まず手始めに高齢者世帯の聞き取り調査を実施しました。これら
の情報をもとに具体的な集落支援・高齢世帯支援活動を開始しています。
現在、和牛放牧による耕作放棄地の管理や猿・猪防御柵の設置支援、空き
家を活用した体験交流活動、ふるさと出身者との連携活動などを積極的に
進めています。
これらの様々な取組から得られたデータを踏まえ、集落支援センターが本
格的に稼働するよう専従の地域マネジャーを置きながら、今後とも持続的
に運営できる方策を見いだしていくつもりです。
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■公共交通の維持・活用を核とした集落機能維持推進事業(岡山市笠岡市神島
地区)■■
【(特)NPO支援全国地域活性化協議会 理事 吉戸勝
 笠岡市公共交通の維持・活用を核とした集落機能維持推進協議会 事務局長】

岡山県笠岡市において公共交通の再編に向けた検討を行われていることか
ら、神島地区では公共交通の廃止が懸念されており、人口減少・高齢化の
中で神島の活気がさらに低下するおそれがあると危惧しています。
そこで、地域住民と笠岡市、支援NPOで協議会を立ち上げ、公共交通のあり
方を核に集落の活性化について考え、行動する事業を開始しました。
 〔事業構成・概要〕
  ・神島住民 中学生以上全員アンケート(約2,700人)
  ・集落の維持に向けたワークショップ(集落点検、公共交通の使い方)
  ・バスの多角的利用に向けた社会実験(約2週間、添乗員が乗ります)
  取りまとめた計画書は、市にも提言という形で投掛ける予定です。
非常に難しいテーマですが、地域住民と市、NPOが一緒になって議論しなが
ら、行動し、全住民を巻き込んでの活動にしていく予定です。
 〔今後の活動〕
  第2回会議 平成20年11月14日(金)(予定)笠岡市役所内会議室にて
  中学生以上全員アンケートの結果報告と、12月に開催予定のワークショ
  ップや社会実験の実施方法の検討を行います。

活動団体のホームページはこちらです。(特)NPO支援全国地域活性化協議会(ありがとうネットワーク)
 http://arigatou-net.jp 
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■新住民支援ネットワーク事業(三次市・庄原市・安芸高田市・廿日市市・
北広島町・安芸太田町・神石高原町)■■
〜新住民と地域をつなぐ支援ネットワーク作りを目指して〜
【NPOやまなみ大学地域自立支援センター 理事 山本正克】

「新住民支援ネットワーク事業」は、地域社会の維持や農業の後継者育成
もままならない状況が深刻化している過疎高齢化した中山間地に、移住希
望の田舎暮らし予備軍をスムースに迎え入れ、地域の力として地域と共に
協働できる仕組みづくりと支援を目指しています。近年増えているUター
ンやIターン。しかし、勢いや勝手な思い込みだけでの田舎暮らしには、
想像以上の困難さがあったり、地域の中でトラブルを起こし、再び田舎を
出て行く人が少なからずいるのが実情です。それらの原因の、田舎暮らし
の夢と現実のギャップ、また、地域自治体では限界がある移住後のサポー
ト、さらに、受け入れる地域の態勢作りの支援をしていく計画です。
 〔事業の目標〕
  1、地域の風習や慣習、人付き合いから、地域の農業や林業の現状な
    どを学ぶ田舎暮らしの学校の実施。
  2、田舎暮らしをする為のアドバイスや支援をするネットワークづくり。
  3、定住前後の支援を目的にしたサポートセンターの設立。

活動団体のホームページはこちらです。NPOやまなみ大学地域自立支援センター
 http://yamanami-net.jp
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■昔とった杵柄事業 〜「古老の知恵と技」でコミュニティの元気を創る〜
(三次市作木町)■■
〜むらの半分は図書館〜
【株式会社わかたの村 安藤周治】

「じゃ、むらの半分は図書館と言えますね。」これはインターンシップで
10日あまり、我が社で研修した愛媛大学の学生さん。アフリカの諺に「お
年寄りを一人失うと、図書館を一つ失うに等しい」と話したことから、作
木のむらの高齢化率50%を言い換えた表現だった。「作木の名人さん」に会
い、古老に聞く作業をしてもらった。
「新たな公」によるコミュニティ創生支援モデル事業への応募は、「多い
高齢者の暮らしの中での知恵や、長い間に培った技などを記録に残し、次
代へ繋げたい。その高齢者を「作木の名人さん」として、作木の内外で実
演してもらい、希望者には体験を勧めて、田舎の文化の良さや面白さを通
じて作木を伝え、あたらしい関係を創ろう」というものである。
題して「昔とった杵柄 事業 〜「古老の知恵と技」でコミュニティの元気
を創る〜」。既に聞き取り作業を進め、中学校でのしめ縄づくりや広島市
内の大学施設でのインテリア風の門松づくり、新酒が出来たことを知らせ
るといわれる杉玉づくりなど予定が進む。早々にNHK広島の「残したい風景」
の番組に二人の名人さんが登場するなど、活動がひろがってきた。
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■廃校・空き家と耕作放棄地を活用した田舎体験プロジェクトによる都市農村
交流と人口定住(下関市菊川町豊東東部(樅の木・道市・轡井集落)■■
〜廃校等を活用して田舎体験を通じて都市農村の交流から人口定住を図る〜
【貴和の里につどう会 事務局 岡本 雅】

下関市菊川町豊東東部(樅の木・道市・轡井集落)は、旧市内からあまり遠
くない山間の高齢化率47.5%の準限界集落です。
定年組(担い手?)数人と豊関村おこし応援団、共生ホーム中村さん家、
生涯現役社会づくり学会が「貴和の里につどう会」を立ち上げました。
平成19年度に、山口県の「高齢者参加型コミュニティ構築支援事業」(オ
パールプロジェクト)に応募し、活動を展開しました。イベントを重ねる
ごとに会員も増え、地元住民の8割以上と地域外からも入会があり会員数
は50人を超えました。
平成20年度は「新たな公」事業の採択を受け、廃校・空家・耕作放棄地の
調査と活用方法、地域塾の開講に取り組んでいます。廃校の使用も目途が
つき、空き家も1戸確保し改修計画も進み、地域塾はすでに夏休み中に5回
開講し、今後も5回程度予定しています。
会員も積極的に参加し賑やかに楽しくやっています。専門的なことは山口
大学の工学部が担ってくれて、廃校・空家の図面、耕作放棄地のマップも
着々と出来つつあります。さらに会員の増強をはかり、地域外からの知恵
と応援を得てタイトルに掲げる目的達成に向けて一歩々着実に活動を続け
るつもりです。
 〔今後の活動〕
  平成20年11月2日(日)元轡井分校9時半集合
  地域塾イベントで芋掘りと猿王岳登山を行います。
平成20年12月14日(日)
  地域塾イベントで皆で刈り取ったもち米で餅つきをします。
  連絡先E-mail:qqfw3u59@dolphin.ocn.ne.jp  事務局
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【2】「局地的な大雨に関する下水道管渠内工事等安全対策の手引き(案)」
の公表について■■■

【都市・住宅整備課 下水道係長 幸山(内線6176)】

去る平成20年8月5日に発生した東京都雑司ヶ谷幹線再構築工事での事故を
踏まえ、国土交通省では、局地的な大雨に対し、雨水が流入する下水道管
渠内における工事等を安全に実施するために必要な対応策について検討す
ることを目的として、平成20年8月21日に「局地的な大雨に対する下水道
管渠内工事等安全対策検討委員会」(委員長:東京大学大学院古米教授)
を設置し、このたび、同委員会における検討成果を「局地的な大雨に対す
る下水道管渠内工事等安全対策の手引き(案)」としてとりまとめ、10月
10日に公表されました。
今後は、本手引き(案)を参考に、下水道管渠内工事等の安全対策に万全
を期されるようお願い致します。

なお、詳細については、次のホームページをご参照ください。
 http://www.mlit.go.jp/report/press/city13_hh_000036.html
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【3】今年度は35都市が「エコまちづくり」により都市環境対策に取り組みます■■■

【都市・住宅整備課 企画調査係長 神田(内線6165)】

都市環境対策に積極的に取り組む19都市(新規14都市、追加5都市)にお
ける事業に対し、「エコまちづくり事業」に係る第二次の予算が配分され
ました。これにより第一次配分と併せて、本年度は全国で35都市、中国地
方では福山市と岩国市の2都市において、エコまちづくり事業へ取り組ま
れることになりました。
国土交通省では、都市における面的な環境対策の要請の高まりを背景に、
集約拠点等において都市交通、緑化、エネルギーなどの各分野の先導的な
都市環境対策を推進する「エコまちづくりパッケージ(先導的都市環境形
成総合支援事業)」と、計画策定、関係者間のコーディネートや社会実験・
実証実験等の実施を支援する「エコまちづくり事業(先導的都市環境形成
促進事業)」を創設し、本年6月、21都市における事業に対し、第一次配
分が行われました。
その後、本年7月に開催された北海道洞爺湖サミットにおいて、2050年ま
でに世界全体の温室効果ガス排出量を少なくとも50%削減するという長期
目標を、世界全体の目標として採択を求めるということに合意するなど、
ポスト京都議定書をめぐる議論が本格化していることに加え、7月22日、
内閣官房地域活性化統合本部が環境モデル都市及び環境モデル候補都市を
選定するなど、低炭素社会づくりに向けた取組が加速している状況を踏ま
え、今般、二次配分が行われたものです。

詳細については、次のホームページをご参照ください。
 http://www.mlit.go.jp/crd/city/sigaiti/shuhou/ecomachi/ecomachi.htm#naiji
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【4】第20回「住生活月間」における功労者表彰について■■■

【都市・住宅整備課 住宅・宅地係長 加藤(内線6185)】

国土交通省では、毎年、住生活月間の行事の一環として、住意識の向上、
ゆとりある住生活の実現及び建築物の質の向上を図るため、各分野におい
て活躍された個人・団体に対し、国土交通大臣表彰及び住宅局長表彰を行
っています。
本年は、国土交通大臣表彰として30件、住宅局長表彰として16件が選ばれ、
10月8日(水)に東京都文京区で開催された表彰式で表彰者に表彰状及び
感謝状が贈呈されました。
中国地方からは、(社)島根県住まいづくり協会理事で雲南支部長の糸賀寿
夫 様が、多年、住宅産業等に従事し、良質な木造住宅供給を行うととも
に、関係団体の役員として業界の発展に寄与したとして、国土交通大臣よ
り表彰されました。また、(財)島根県建築住宅センター主幹の大久潔 
様が、多年、住宅相談業務に従事し、国民の住まい方の向上に尽力したと
して、住宅局長より表彰されました。

第20回住生活月間功労者表彰名簿は、こちらのHPでご覧になれます。
 http://www.mlit.go.jp/report/press/house01_hh_000006.html
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【5】住宅瑕疵担保責任保険法人の指定について■■■

【都市・住宅整備課 建築業務係長 野村(内線6766)】

住宅の安全性を確保するためには、住宅の瑕疵の発生の防止が図られると
ともに、住宅に瑕疵があった場合においてはその瑕疵担保責任が履行され
ることが重要であることから、新築住宅の売主等に対し瑕疵担保責任を履
行するための資力の確保を義務付け、新築住宅の購入者等の利益の保護を
図るため「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律」が平成19
年5月に公布されました。
この法律が施行される平成21年10月1日以降に引き渡される新築住宅につ
いて、建設業者及び宅地建物取引業者に対して瑕疵担保責任保険への加入
又は保証金の供託の方法による資力確保を義務付けていますが、5月に2法
人、7月に2法人が指定されたのに続き、10月15日に更に下記の法人が指定
され、合計で5法人となりました。

【住宅瑕疵担保責任保険法人として指定する法人】
 名称:株式会社ハウスジーメン
 住所:東京都港区西新橋三丁目7番1号
 業務の開始日:平成20年11月1日

なお、住宅瑕疵担保責任保険法人の詳細については、次のホームページを
ご参照ください。
 http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/jutaku-kentiku.files/kashitanpocorner/index.html
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【6】地域木造住宅市場活性化推進事業の提案の2回目の募集を開始しました■■■

【都市・住宅整備課 住宅事業係長 山本(内線6191)】

本年度より、地域の木造住宅関連事業者間の連携による取組を支援し、地
域の木造住宅関連産業の競争力強化、木造住宅市場の活性化を図る観点か
ら、「地域木造住宅市場活性化推進事業」を実施しています。
本事業は、地域木造住宅市場の活性化に資する木造住宅の供給体制整備、
普及推進、担い手育成、企画開発その他の事業を公募し、優れた事業を応
募された方に対して補助を行っており、8月に本年度第1回目の事業を決定
したところです。
このほど、本年度第2回目の提案の募集を開始しましたので、お知らせい
たします。

1.対象分野
@木造住宅の供給体制整備
A木造住宅の生産合理化、維持管理・改修の合理化等
 B木造住宅の普及推進
C木造住宅の担い手育成
D木造住宅の企画開発・技術開発

2.応募期間
 平成20年10月17日(金)から平成20年11月28日(金)まで(必着)

詳細については、下記のホームページをご覧ください。
 http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/mokuzou/H20chiikikoubo2.html
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