平成7年度
広島県広島市
 広島城跡は、広島市の中心部に位置する「中央公園」の中にあり、近世を代表する城郭として史跡指定を受けている。
 今回、整備が行われたのは城跡の二の丸周辺部分で、学術的調査に基づき、江戸時代後期に存在した表御門、平櫓、多聞櫓、太鼓櫓といった城郭建造物を、当時の工法、材質などで忠実に高精度に復元させた。周辺の緑地は内堀沿いにクロマツを中心とした植栽を行い、松を透かして櫓や石垣が眺められるような視覚的な配慮も行っている。また、内堀については堀底のヘドロを取り除き、河川水を導入することにより水質を浄化し、清らかな堀となるように整備している。
 これらの整備により、復元された建造物、内堀、緑地が一体となって、都市景観に歴史的厚みを加えている。
所在地 広島県広島市中区基町
諸元 面積:約3,000m2
関係する施設など 城郭建造物の復元、広場、橋梁、ベンチ
材料 木材、漆喰壁、本瓦、擬石平板、御影石、植栽ほか