江の川の生き物紹介

サンショウウオ

江《ごう》の川《かわ》の名前《なまえ》はどこから?

昔《むかし》、|島根県《しまねけん》では「江川《ごうかわ》」、|広島県《ひろしまけん》では「郷川《ごうかわ》」、三次《みよし》より上流《じょうりゅう》では「可愛川《えのかわ》」と呼《よ》ばれていました。

昭和《しょうわ》41年《ねん》から「江《ごう》の川《かわ》」と呼《よ》ぶようになり、他《ほか》にも中国《ちゅうごく》地方《ちほう》で一番《いちばん》大《おお》きな川《かわ》という意味《いみ》を込《こ》めて「中国《ちゅうごく》太郎《たろう》」とも呼《よ》ばれています。

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|上流に《じょうりゅう》いる魚《さかな》たち

二ホンウナギ(ウナギ目《もく》ウナギ科《か》)

二ホンウナギ

■どこにいるのかな?

太《たい》平《へい》洋《よう》側《がわ》は北海道《ほっかいどう》の日高地方《ひだかちほう》より南《みなみ》に、日本海側《にほんかいがわ》は同《おな》じく北海道《ほっかいどう》の石狩川《いしかりがわ》より南《みなみ》の各地《かくち》に生息《せいそく》しているよ。

■どんな魚《さかな》かな?

全長《ぜんちょう》100cm。体《からだ》は細長《ほそなが》く、背中《せなか》は黒《くろ》、お腹《なか》は白《しろ》い色《いろ》をしている魚《さかな》だよ。マリアナ諸島《しょとう》西方《せいほう》海域《かいいき》で卵《たまご》を産《う》み、卵《たまご》からかえると、シラスウナギとなり、河川《かせん》を遡上《そじょう》して成長《せいちょう》するよ。

イシドジョウ(コイ目《もく》ドジョウ科《か》)

イシドジョウ

■どこにいるのかな?

|島根県《しまねけん》、|広島県《ひろしまけん》、|山口県《やまぐちけん》、|福岡県《ふくおかけん》に生息《せいそく》しているよ。四国《しこく》では、ヒナイシドジョウと呼《よ》ばれているよ。

■どんな魚《さかな》かな?

最大全長《さいだいぜんちょう》7cm。河川《かせん》上流《じょうりゅう》の浮石《うきいし》の多《おお》いところに生息《せいそく》し、石《いし》の表面《ひょうめん》の藻類《そうるい》や昆虫《こんちゅう》を食《た》べるよ。水質汚染《すいしつおせん》など環境《かんきょう》の変化《へんか》には弱《よわ》い魚《さかな》だよ。

ヤリタナゴ(コイ目《もく》コイ科《か》)

ヤリタナゴ

■どこにいるのかな?

北海道《ほっかいどう》、|沖縄県《おきなわけん》、|鹿児島県《かごしまけん》以外《いがい》の日本全土《にほんぜんど》に生息《せいそく》しているよ。

■どんな魚《さかな》かな?

他《ほか》のタナゴのなかまに比《くら》べて背中《せなか》からお腹《なか》までの長《なが》さは短《みじか》く、1対《つい》の長《なが》い口《くち》ひげを持《も》っているよ。側線《そくせん》はえらふたから尾《お》びれ付《つ》け根《ね》まであるよ。オスは臀鰭《しりびれ》と背鰭《せびれ》が赤紅色《あかべにいろ》になっているよ。

ゲンゴロウブナ(コイ目《もく》コイ科《か》)

ゲンゴロウブナ

■どこにいるのかな?

琵琶湖《びわこ》原産《げんさん》だよ。近年《きんねん》では、どこにでも見《み》られるようになったよ。

■どんな魚《さかな》かな?

最大全長《さいだいぜんちょう》40cm。背中《せなか》が盛《も》り上《あ》がっており、鰓耙数《さいほすう》がほかのフナの仲間《なかま》に比《くら》べてとても多《おお》いよ。湖《みずうみ》や池沼《いけぬま》などに生息《せいそく》し、4~6月《がつ》に、雨《あめ》で増水《ぞうすい》したときに水草《みずくさ》や浮遊物《ふゆうぶつ》に産卵《さんらん》するよ。

ブルーギル(スズキ目《もく》サンフィッシュ科《か》)

ブルーギル

■どこにいるのかな?

北海道南部《ほっかいどうなんぶ》から|沖縄県《おきなわけん》まで、ほぼ全国《ぜんこく》に生息《せいそく》しているよ。

■どんな魚《さかな》かな?

湖《みずうみ》の沿岸《えんがん》や池沼《いけぬま》、河川緩流域《かせんかんりゅういき》の水生植物帯《すいせいしょくぶつたい》のある場所《ばしょ》に生息《せいそく》します。子供《こども》の時《とき》は主《おも》に動物《どうぶつ》プランクトン等《とう》を食《た》べ、大人《おとな》になると幅広《はばひろ》い雑食性《ざっしょくせい》を示《しめ》し、|様々《さまざま》な種類《しゅるい》の昆虫類《こんちゅうるい》、植物《しょくぶつ》、魚類《さかなるい》、貝類《かいるい》、動物《どうぶつ》プランクトン等《とう》を食《た》べるよ。

|中流に《ちゅうりゅう》いる魚《さかな》たち

スナヤツメ南方種《なんぽうしゅ》(ヤツメウナギ目《もく》ヤツメウナギ科《か》)

スナヤツメ

■どこにいるのかな?

北海道《ほっかいどう》、本州《ほんしゅう》、四国《しこく》と|鹿児島県《かごしまけん》、|宮崎県《みやざきけん》を除《のぞ》く九州《きゅうしゅう》に生息《せいそく》しているよ。

■どんな魚《さかな》かな?

全長約《ぜんちょうやく》20cm。頭《あたま》に7個《こ》のえら穴《あな》があり、目《め》のようにも見《み》えるので、本当《ほんとう》の目《め》も加《くわ》えて8個《こ》の目《め》、ヤツメと呼《よ》ばれているよ。幼生《ようせい》は川《かわ》の中《なか》・下流《かりゅう》のやわらかい砂底《すなぞこ》に潜《もぐ》っていて、泥中《でいちゅう》の有機物《ゆうきぶつ》や砂底表面《すなぞこひょうめん》の珪藻類《けいそうるい》を食《た》べているよ。

カムルチー(スズキ目《もく》タイワンドジョウ科《か》)

カムルチー

■どこにいるのかな?

1923~24年《ねん》に|奈良県《ならけん》に持《も》ち込《こ》まれ、現在《げんざい》は琉球列島《りゅうきゅうれっとう》を除《のぞ》く日本《にほん》のほぼ全土《ぜんど》に生息《せいそく》しているよ。

■どんな魚《さかな》かな?

湖沼《こしょう》や河川《かせん》の淀《よど》みなどの止水域《しすいいき》、特《とく》に水草帯《すいそうたい》を好《この》み、直径《ちょっけい》1m前後《ぜんご》のドーナツ状《じょう》の巣《す》を作《つく》るよ。主《おも》に小型《こがた》の魚類《さかなるい》やカエル類《るい》を食《た》べているんだよ。俗称《ぞくしょう》は、同属《どうぞく》のタイワンドジョウとともに雷魚《ライギョ》と呼《よ》ばれているよ。

イチモンジタナゴ(コイ目《もく》コイ科《か》)

イチモンジタナゴ

■どこにいるのかな?

琵琶湖《びわこ》淀川《よどがわ》水系《すいけい》、|和歌山県《わかやまけん》紀《き》ノ川《かわ》、|福井県《ふくいけん》三《み》方《かた》湖《こ》、濃尾平野《のうびへいや》でみられ、近年《きんねん》では|岡山県《おかやまけん》、|広島県《ひろしまけん》、四国各地《しこくかくち》に生息《せいそく》しているよ。

■どんな魚《さかな》かな?

最大全長《さいだいぜんちょう》8cm。体《からだ》に太《ふと》く長《なが》い線《せん》が尾《お》びれまで一文字《いちもんじ》にあることから、イチモンジタナゴといわれているよ。ドブガイなどイシガイ科《か》の二枚貝《にまいがい》に卵《たまご》を産《う》み付《つ》けるよ。

ズナガニゴイ(コイ目《もく》コイ科《か》)

ズナガニゴイ

■どこにいるのかな?

近畿《きんき》地方《ちほう》より西《にし》の本州《ほんしゅう》に生息《せいそく》しているよ。九州《きゅうしゅう》や四国《しこく》では見《み》られない魚《さかな》だよ。

■どんな魚《さかな》かな?

最大全長《さいだいぜんちょう》20cm。流《なが》れの緩《ゆる》やかな底層付近《ていそうふきん》に生息《せいそく》し、水生《すいせい》のカゲロウを中心《ちゅうしん》とする水生昆虫《すいせいこんちゅう》を主《おも》に食《た》べているよ。産卵期《さんらんき》は5~6月《がつ》。6日《か》~7日《か》で孵化《ふか》し、2年《ねん》で成熟《せいじゅく》するよ。

メダカ南日本集団《みなみにほんしゅうだん》(ダツ目《もく》メダカ科《か》)

メダカ南日本集団

■どこにいるのかな?

|岩手県《いわてけん》より南《みなみ》の本州《ほんしゅう》太平洋側《たいへいようがわ》、四国《しこく》、対馬《つしま》や屋久島《やくしま》など周辺《しゅうへん》の島嶼《とうしょ》、京都府《きょうとふ》から|山口県《やまぐちけん》までの日本海側《にほんかいがわ》、奄美諸島《あまみしょとう》、沖縄諸島《おきなわしょとう》に生息《せいそく》しているよ。

■どんな魚《さかな》かな?

平野部《へいやぶ》の河川《かせん》や湖沼《こしょう》、水田地帯《すいでんちたい》の用水路《ようすいろ》などに生息《せいそく》し、止水《しすい》や緩流域《かんりゅういき》を好《この》んでいるよ。近年《きんねん》、圃場整備《ほじょうせいび》や用排分離灌漑方式《ようはいぶんりかんがいほうしき》への転換《てんかん》により、大規模《だいきぼ》な生息環境《せいそくかんきょう》の消失《しょうしつ》が急速《きゅうそく》に進行《しんこう》しているんだよ。

下流《かりゅう》にいる魚《さかな》たち

オオヨシノボリ(スズキ目《もく》ハゼ科《か》)

オオヨシノボリ

■どこにいるのかな?

北海道《ほっかいどう》以外《いがい》の日本全国《にほんぜんこく》に生息《せいそく》しているよ。

■どんな魚《さかな》かな?

最大全長《さいだいぜんちょう》10cm。胸鰭《むなびれ》の根元《ねもと》に明瞭《めいりょう》な黒班《こくはん》が1個《こ》あるよ。川《かわ》の中流《ちゅうりゅう》から上流域《じょうりゅういき》にかけて生息《せいそく》し、とくに早瀬《はやせ》から淵頭《ふちがしら》にかけての急流部《きゅうりゅうぶ》に多《おお》くみられるよ。雑食性《ざっしょくせい》で、付着藻類《ふちゃくそうるい》や小型《こがた》の水生昆虫《すいせいこんちゅう》を主《おも》に食《た》べているよ。

カジカ中卵型《ちゅうらんがた》(カジカ目《もく》カジカ科《か》)

カジカ中卵型

■どこにいるのかな?

本州《ほんしゅう》の日本海側《にほんかいがわ》と瀬戸内海《せとないかい》のほか、四国《しこく》の瀬戸内海側《せとないかいがわ》と九州《きゅうしゅう》の一部《いちぶ》に生息《せいそく》しているよ。

■どんな魚《さかな》かな?

最大全長《さいだいぜんちょう》15cm。体《からだ》の色《いろ》は淡褐色《たんかっしょく》から暗褐色《あんかっしょく》まで変異《へんい》に富《と》み、体側《からだがわ》には4~5個《こ》の暗色《あんしょく》の斑紋《はんもん》があるよ。川《かわ》の中《なか》・下流域《かりゅういき》を中心《ちゅうしん》に生息《せいそく》しており、肉食性《にくしょくせい》で付着性《ふちゃくせい》の水生昆虫《すいせいこんちゅう》、流下昆虫《りゅうかこんちゅう》、底生昆虫《ていせいこんちゅう》のほか小魚《こざかな》も食《た》べているよ。

カマキリ(カジカ目《もく》カジカ科《か》)

カマキリ

■どこにいるのかな?

神奈川《かながわ》、|秋田両県《あきたりょうけん》より南《みなみ》の本州《ほんしゅう》、四国《しこく》、九州《きゅうしゅう》にみられます。

■どんな魚《さかな》かな?

最大《さいだい》全長《ぜんちょう》20cm。川《かわ》の中流域《ちゅうりゅういき》を中心《ちゅうしん》に生息《せいそく》し、1~3月《がつ》に、海《うみ》の沿岸《えんがん》岩礁域《がんしょういき》や河口付近《かこうふきん》の感潮域《かんちょういき》で産卵《さんらん》するよ。仔魚《しぎょ》は沿岸《えんがん》で浮遊生活《ふゆうせいかつ》をした後《あと》、稚魚《ちぎょ》に成長《せいちょう》して川《かわ》を遡上《そじょう》するよ。

クルメサヨリ(ダツ目《もく》サヨリ科《か》)

クルメサヨリ

■どこにいるのかな?

本州《ほんしゅう》、九州《きゅうしゅう》に生息《せいそく》しているよ。

■どんな魚《さかな》かな?

最大全長《さいだいぜんちょう》20cm。下《した》あご先端《せんたん》の下面《かめん》はサヨリのような朱色《しゅいろ》ではなく、黒色《くろいろ》であることが特徴《とくちょう》だよ。大《おお》きな河川《かせん》の汽水域《きすいいき》から淡水域《たんすいいき》に生息《せいそく》しているよ。生息環境《せいそくかんきょう》の破壊《はかい》にともない、激減《げきげん》している魚《さかな》だよ。

ドジョウ(コイ目《もく》ドジョウ科《か》)

ドジョウ

■どこにいるのかな?

ほぼ日本全域《にほんぜんいき》に生息《せいそく》しているよ。

■どんな魚《さかな》かな?

最大全長《さいだいぜんちょう》12cm。腹面《ふくめん》以外《いがい》褐色《かっしょく》を帯《お》び、不明瞭《ふめいりょう》な斑紋《はんもん》を持《も》っているよ。主《おも》に平野部《へいやぶ》の水田《すいでん》や湿地《しっち》と周辺《しゅうへん》の細流《さいりゅう》に生息《せいそく》しているけれど、圃場整備《ほじょうせいび》されていない水田《すいでん》が近《ちか》くにあればかなり上流域《じょうりゅういき》にも生息《せいそく》しているよ。