沿岸部における防災対策の強化
沿岸部における防災対策の強化
 〜地域の防災力の一層強化を目指して〜
 広島国道事務所では国道2号のほか約200kmの国道を管理し、このうち約1割に相当する延長約18kmが海岸に直接面しています。平成16年は台風16号・18号などの度重なる台風の上陸により、この沿岸部の国道では高波や高潮による路肩崩壊などの被害が多発し、地域の唯一の幹線道路である直轄国道を随所で通行止にするなどの措置をよぎなくすることとなりました。特に台風18号襲来時、高波により国道2号旧大野町内約3kmを通行止めにした際には、高速道路等周辺道路も通行不能状態となっており、一部の地域では長い時間孤立する状況が発生しました。
 また、年々上昇傾向にある潮位により、路面の高さが低い区間においては、路面が冠水するなどの被害が頻繁に発生している傾向もあります。
このため、今後も同様な高潮被害等の発生を懸念し、関係自治体や海岸管理者、各道路管理者が一体となって沿岸部の防災対策を検討するとともに、その対策を着実に実施することで、道路利用者や地域住民の安全確保は無論のこと地域の防災力が一層強化されることを目的に、平成17年に国道2号と国道31・185号の沿岸部防災対策委員会を設置し検討に着手しました。

平成17年 委員会での取り組み概要
 委員会では、過去の災害時において各機関で顕在化した課題を整理し、次の3つのステップにより具体的な取り組むべき方向性を確認しました。

ステップ1 災害時における初動対応等の強化方策(道路の通行止め・規制解除時における迅速な道路啓開活動等のための取り組み方針策定)
ステップ2 合同防災訓練の実施
ステップ3 沿岸部の防災・減災対策の検討

 今後、益々重要度を増している沿岸部の防災対策として、高潮に関する情報収集機能をより一層強化し、通行止め措置や道路啓開活動の迅速化は無論のこと、道路情報板やラジオ放送など従前からの情報提供方法の充実に加え、携帯電話などの情報伝達機器の発達を活かした道路利用者や地域住民への情報提供の充実も図っていく考えです。
また、道路利用者や地域住民から各機関に寄せられた災害情報や各機関が保有している独自情報を瞬時に共有することで、関係自治体の災害応急対策や支援活動が円滑に実施できるものと考えています。具体的取り組みの1つとして、道路管理者(国)が保有している道路施設管理用カメラ(CCTV)画像情報を関係行政機関において共有し活用することにより異常気象時や災害時の迅速な対応を図ることとしています。

委員会での取り組みの概要
平成17年5月 第1回 国道2号沿岸部防災対策委員会の開催
平成17年7月 第1回 国道31号・185号沿岸部防災対策委員会の開催
平成17年9月 大型台風の通過を想定した自治体との初めての合同防災訓練の実施

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大型台風14号(平成17年)襲来時における実践での評価
 平成17年9月に発生した台風14号襲来時において、沿岸部防災対策委員会の取り組みとして、合同防災訓練と同様にCCTV画像のリアルタイム配信により、住民の避難勧告に活用されるなど効果がありました。

・台風14号襲来時におけるCCTV画像はこちらから

平成18年の取り組み内容
 平成17年度において開催検討した国道2号・31号・185号沿岸部防災対策合同委員会において、さらなる地域の防災力向上に向けた取組み方針について、(1)災害情報の収集・共有化のより一層の充実、(2)災害発生時における連携強化、(3)防災施設整備の推進の3項目を確認しました。平成18年度は(1)〜(3)について、より具体的な実施内容や各関係機関間との調整事項等を連絡会議において引き続き各地域(国道31号、国道185号)において検討を実施し、また、国道2号においては昨今の大型台風来襲時において通行止めとなっている廿日市市大野地区沿岸部について、検討協議会を設置し具体的な施設整備に向けての検討を行いました。

「国道31号沿岸部防災対策連絡協議会」「国道185号沿岸部防災対策検討協議会」
 平成17年度の委員会での検討結果を受け、国道31号及び、国道185号の国道沿岸部関係行政機関において今後の台風等災害時における防災情報の共有化と連携強化を推進するため、連絡会議を設置しました。
連絡協議会では、以下の項目について検討を進めています。
 ◇防災情報の収集・共有化に向けての共有システム構築の推進や道路管理用画像情報の報道機関を通じた一般への情報提供の推進
 ◇災害発生時における連携強化方策について(合同防災訓練の定期的開催や地域内迂回路の設定、整備等)
 ◇CCTV道路管理用カメラ、道路情報板等、防災施設整備推進についての検討及び調整
 ◇その他地域防災力強化に繋がる効果並びに改善事項の検証

「国道2号大野地区沿岸部防災対策検討協議会」での取り組み内容
国道2号廿日市市丸石〜大竹市玖波3丁目の国道沿岸部においては、平成16年〜18年の3カ年連続大型台風の高潮(越波)により通行止めとなっており、また平成16年度においては国道背後地域において「鳴川地区」「下灘地区」が一時孤立するという状況となりました。このため、防災・減災対策について具体的な施設整備(道路護岸の改良<越波対策>等)についての検討を行っていくこととしました。
 具体的な防災対策としての施設整備にあたっては、宮島への景観へ配慮する必要があるとともに、事業効果を早期に発現するべく全体事業費のコスト縮減も必要です。当該地区は、日本三景、特別史跡、特別名勝に指定されている厳島(宮島)の眺望が美しく、また当該地区近隣の海岸において唯一自然海岸の残る地域であることから、対策工法の選定にあたっては、地域住民等の意見も踏まえつつ、眺望の阻害や砂浜への影響が少なく、且つ、消波効果の高い構造とする必要があります。
このため、具体的な対策工法の検討にあたっては、学識者、地元自治体、地域住民などからなる「国道2号大野地区沿岸部防災対策検討協議会」(以下「協議会」という。)を設置し、今後の越波等に対する防災・減災対策について広く住民意見も踏まえながら、景観面・構造面等について検討を行いました。

協議会の開催日程
平成18年10月4日 第1回 協議会
平成18年11月30日 第2回 協議会
平成19年2月26日 第3回 協議会
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