広島国道事務所

コネクトパーキング宮島

事業概要

・物流業界の「2024年問題」に対応するため、働き方改革に向けた取組みを速やかに実施する必要がある。
・令和4年3月の実験結果を踏まえ、本格的な中継拠点となる「コネクトパーキング宮島」を整備することで、ドライバーの労働環境の改善を推進する。

位置図

整備イメージ

管理運営方法は、PFI・コンセッション(公共施設等運営権)制度等の活用も念頭に入れ、効率的・効果的な管理・運営を検討予定。(図4、5)

課題

1.働き方改革・2024年問題への対応

労働時間の上限規制を遵守しながら現在と同水準の物流を確保するための施策として、一つの行程を複数人で分担する「中継輸送」が期待されている。(図7)

※2024年問題とは、働き方改革関連法によって2024年4月1日以降自動車運転業務の年間時間外労働時間の上限が960時間に制限されることによって発生する問題の総称のこと

2.中継輸送拠点の不足

現在、国内で幅広い主体が利用可能な中継輸送拠点は静岡県のコネクトエリア浜松のみ。(図8)
・中継輸送の普及には、更なる拠点の整備が必要。

3.高まる中継輸送のニーズ

・現在、泊つきの長距離運行は関東~九州などのルートで多く、そのうち中継地がある場合は約4割が広島を中継地している。(図9、10)

整備効果

1.トラックドライバーの労働環境の改善

中継輸送の活用によって、運行時間の短縮や、日帰りできる乗務が増加することで、労働環境の改善や新たな人手の確保が期待される。

2.中継輸送ニーズへの対応

・ニーズの高い広島県内かつ高速道路直近である当該箇所に中継拠点を整備することで、九州~関東や九州~関西の輸送で中継輸送が実施しやすくなる。

検討の背景

・物流の担い手であるトラックドライバーの働き方改革を進めるため、国土交通省では「ホワイト物流推進運動」を展開
・そのような中、2024年度からはトラックドライバーに時間外労働の上限(休日を除く年960時間)規制も適用されることとなっており、物流機能の維持のためには、中継輸送の普及が急務。
・このため、令和4年3月に、関西―九州の中継地点である広島県廿日市市(宮島SA)で中継輸送の実証実験を実施。

政府計画

総合物流政策大綱(2021年度~2025年度)

今後取り組むべき施策として、「中継輸送の普及」が位置づけられている。

○労働環境改善に資する幹線輸送の更なる推進
ドライバーの拘束時間の短縮や日帰り運行を実現する「中継輸送」の普及・実用化に向けて、トラック事業者の中継輸送の取組を促進する。

○新たな労働力の確保に向けた対策
女性や若者、高齢者等の多様な人材の確保・育成が図られるよう、働き方改革を推進し、多様な人材が活躍できる職場環境を整備する。
日帰り勤務を可能にする中継輸送の普及を推進する。

(出典)総合物流政策大綱(2021年度~2025年度)を抜粋

ホワイト物流推進運動

ホワイト物流とは、私たちの生活基盤を支える物流業界の深刻な人手不足を受けて、トラック輸送の生産性を向上や物流の効率化を実現し、トラック運転者の負担を減らそうという国土交通省自動車局等が取り組んでいる運動。

1.トラック輸送の生産性の向上・物流の効率化
2.女性や60代以上の運転者等も働きやすい、より「ホワイト」な労働環境の実現など

物流業界を取りまく環境

物流の担い手であるトラックドライバーの不足は深刻で、その労働条件や労働環境の改善が不可欠。トラックドライバーの年間労働時間は全産業平均に比べ2割程度長い。

物流の2024年問題

2024年度からトラックドライバーに時間外労働の上限(休日を除く年960時間)規制※が適用。
※ 違反すると企業に対し6カ月以下の懲役又は30万円以下の罰金

・荷待ち時間減少などの対策を行わなければ、約14.2%
(4.0億トン)の輸送能力が不足するとの試算もある※。
※(株)NX総合研究所試算

中継輸送拠点実証実験(宮島SA)

・令和4年3月1日~11日に、関西地方と九州地方の中間にあたる山陽自動車道宮島SA(広島県廿日市市)で中継輸送の実証実験を 実施。
・参加したドライバーからは「拘束時間が減少される」「日帰り可能のため、車中泊の負担が軽減される」等の声が寄せられた。

工事の進捗状況

準備中

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