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平成12年8月8日

超低床路面電車『グリーンムーバー』位置情報、到着予測情報の提供開始について

建設省広島国道工事事務所
広島電鉄株式会社
1.背景
  警察庁、通産省、運輸省、郵政省、建設省の関係5省庁により、最先端の情報通信技術による新しい道路交通システムITS(Intelligent Transport Systems)施策を推進していくこととしています。
  ITSは、最先端の情報通信技術を用いて「人」、「道」、「車」を「情報」によって一体化しようとする新しい道路交通システムです。
  ITSは、?@ナビゲーションシステムの高度化、?A自動料金収受システム、?B安全運 転の支援、?C交通管理の最適化、?D道路管理の効率化、?E公共交通の支援、?F商用車の支援、?G歩行者の支援、?H緊急車両の運行支援の9つの開発分野から構成されており、道路交通の安全性・運輸効率・快適性の向上、環境の改善、新たな産業の創出など、他地域・経済の活性化を含め、様々な期待が寄せられています。
  また、近年高齢化社会が進む中、平成12年5月に交通バリアフリー法が成立し、高齢者や身障者への対応として、今後、公共交通機関におけるエレベーター設置、低床車両の導入等、バリアフリー化が進められることになっています。
  また、建設省では、昭和61年度から8月10日を『道の日』とし、道路の意義・重要性に対する国民の関心と道路愛護の精神を高めるため、毎年、国民的運動を展開しています。
2.検討内容
  建設省広島国道工事事務所においては、ITSを推進していくにあたり、身近な技術 を利用して出来るだけ早く皆さんにITSを感じていただくように、各種のサービスを 導入していくこととしており、今回は広島電鉄株式会社と連携し、GPSや携帯電話網 といった通信技術を活用し、とりわけバリアフリー施策として超低床車両『グリーンム ーバー』の運行状況をインターネット上で、パソコンやインターネット対応携帯電話に 情報提供することとしました。
3.現状
  広島市内において路面電車は数多く運行されていますが、バリアフリー対策として導 入された超低床車両『グリーンムーバー』は、現在4編成のみの運行となっているため、当車両を利用したい方から広島電鉄株式会社に『グリーンムーバー』の運行状況の問い 合わせが数多く寄せられているところです。
  また、交通バリアフリー法も成立しており、公共交通機関のバリアフリー化は、エレ ベーター設置、低床車両の導入等のハード面の整備は基より、ソフト面での取り組みも必要になってきています。
4.システム概要
  車両にGPSによる位置情報装置と通信装置を搭載し、その情報をリアルタイムに収 集することで、道路上の公共交通の状況を把握して今後の道路政策に生かすことが出来 るとともに、『グリーンムーバー』の位置情報、到着予測時刻の提供により、公共交通 の利便性向上、利用促進にもつながります。
  導入するにあたっては、各電停での到着予測時刻に限らず、現在運行中の『グリーン ムーバー』の位置をリアルタイムに提供することで、最寄りの『グリーンムーバー』が 現在どこにいるのかを利用者が把握できる『ロケーションシステム』としています。
  これにより、電車を利用される方の中でも特に超低床車両である『グリーンムーバー』 を利用者される方々には視覚的に『グリーンムーバー』の位置を把握していただけるよ うになります。
5.導入メリット
  本システムを導入することにより、数多く運行されている路面電車の中でも幅広い需 要がある超低床車両『グリーンムーバー』の運行状況を、家にいながら、若しくは外出 中でも知ることが出来ますので、健常者の方はもちろん、車椅子を利用される方やベビ ーカーでお子さんと一緒に買い物される主婦の方などが、自分の時間を有効に使いなが ら、『グリーンムーバー』を利用出来ます。
  特に、当該車両を利用したい方をソフト面から支援し、タイムリーな電車利用が可能 となることで、より移動しやすくなるものと考えられ、外出する機会も増えることが考 えられます。
  また、夏の暑い炎天下や冬の非常に寒い日など高齢者の方にとっては厳しい天候の日 でも、電停での待ち時間を最小限にすることが出来ます。
6.今後の展開
  先日情報提供いたしましたように、9月には長距離バス(広島松江間)においてバス 位置情報、到着予測時刻の提供を開始する予定であり、道路を利用する公共交通機関に ついて、利便性向上を支援する目的で拡充を図っていきます。
  また、一般の方の情報入手の方法についても、インターネット上のパソコンやインタ ーネット対応携帯電話以外の方法も模索中であり、出来るだけ多くの方が簡単に多種の 公共交通機関の運行情報を入手できるよう検討していきたいと考えています。
7.導入スケジュール等
平成12年8月10日 『道の日』 位置情報、各電停到着予測時刻提供開始
8.サービス提供のアドレス
○インターネットホームページアドレス
  http://www.cgr.mlit.go.jp/hirokoku/kokyo/gm/flame1.html

○インターネット対応携帯電話アドレス
  http://www.cgr.mlit.go.jp/hirokoku/kokyo/gm/k.html

システム概要図

GPS(全地球測位システム)とパケット通信網を利用した路面電車のロケーション情報提供システムです。




情報提供方法及び内容イメージ
 
■インターネット対応携帯電話(i-mode等)

インターネット対応携帯電話


■インターネット


 拡大地図 詳細地図と車両位置の情報提供



[当資料に関するお問い合わせは]
国土交通省 中国地方整備局 広島国道工事事務所
TEL (082)281-4131 FAX(082)286-7897
E-mail Address:hirokoku@cg.moc.go.jp