環境

中海・宍道湖の水環境悪化の要因


 中海・宍道湖では、戦後の経済成長に伴う人口、産業の発展、生活様式や営農形態の変化、工業化の進展等により湖内への流入負荷が増加するとともに、湖周辺地域の開発等による浅場・藻場の減少や人工湖岸により湖の自然浄化機能が低下しました。これにより、湖内の負荷量バランス(収支)が変化し、水質・底質の悪化が進行しました。

 水質・底質の悪化により、赤潮やアオコの発生、透明度の低下、貧酸素化の発生などの水質障害が発生し、さらに透明度の低下や貧酸素化による自然浄化機能の低下、底泥の堆積や貧酸素化による溶出負荷の増加などが湖内の負荷量バランスをさらに変化させ、両湖の水質を悪化させる水質悪化の循環が形成されました。

中海・宍道湖の水質改善対策

 人工湖岸や浅場の減少等により失われた、かつての良好な湖沼環境の再生を目指し、浅場や覆砂の整備により底質の改善を行うとともに、生物が生息生育可能な環境を再生し、湖の自然浄化機能を回復させることにより、水質の改善に努めます。

宍道湖における浅場整備

 宍道湖において人工化された湖岸前面の沿岸部に浅場を整備し、波浪による巻き上がりを防ぎ透明度の向上を図るとともに、生物の生息生育環境を再生し、湖の自然浄化機能の回復を図ります。

 

中海における浅場整備

 中海沿岸部の通年を通して生物が生息可能な水深4m以浅において浅場整備及び覆砂を実施し、波浪による巻き上がりを防ぎ透明度の向上や貧酸素水塊の這い上がりの改善を図るとともに、生物の生息生育環境を再生し、湖の自然浄化機能の回復を図ります。