水辺の安全ハンドブック page 4/24
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概要:
水辺の安全ハンドブック
02川に学ぶ●川とともに生きるめぐ私たち日本人は、いつの時代も水の恵みと水きょういの脅威を感じながら生きてきました。川は生活ひごろきょうきゅうげん用水やかんがい用水の供給源です。日頃は穏あやかでもひとたび荒れれば、家も土地も人の命うばおそうやまも奪ってしまうという、畏れ敬う存在でした。●自然を最も身近に感じられる川しぜんかんきょう上流から下流まで豊かな自然環境と多様なせいたいけいけいかん生態系が見られ、美しい景観と時には私たちにしんせんきょうきゅう新鮮な食物を供給してくれます。また、それやくどうかんしんぴせいら自然には、生命感、躍動感、神秘性などがあいやり、人の心を癒す力があります。川と人のつながりおだとうとほうそく●命の尊さ、自然の法則や仕組みを理解できる川川の自然や生きものと遊びなどの体験を通しみがかかれ、て向き合うことで、子どもたちの感性が磨そうぞうりょくやしなしんけん創造力が養われます。また、自然と真剣に向きとうとほうそく合うことで、命の尊さ、自然の法則や仕組みを理解することができます。きそつちか●川は人格の基礎を培う原体験の場かわあそ子どもたちにとって、川遊びをした小川や水辺などは楽しい思い出の場であり、多くのことを学ぶことのできる場でもあり、さらに人格のきそつちか基礎を培う原体験の場なのです。くら人の暮しに、水は欠かすことができないものです。その水を運んできくらいんりょうすいいなさくてくれるのが川。私たちの暮しも川を通して飲料水を得たり、稲作なおんけいのうぎょうどの農業で川の恩恵を多大に受けてきました。また、川とそこに息づきちょうく生きものたちにとっても、川は貴重な恵みの場なのです。●川と水辺の生きもの山や平野に降った雨は、集まって川になります。川や水辺には魚や鳥などの動物や草花やじゅもく樹木などの植物とたくさんの生きものがいます。川は自然の宝庫ですほうこ皆さんの身近にある川や水辺は、自然の宝庫です。そして、その生きものも北海道と九州なちいきど地域によって大きく違います。また、上流、中流、下流でも異なっているように多様で独特せいたいけいな生態系が見られます。●水の中にはどくとく水の中には、さまざまな魚がいます。また、すなうらがわ川底の砂の中や石の裏側には、たくさんの水生昆虫がいます。池などの水中には水生植物もたくさん見られます。ぜひ水の中を見て観察してみましょう。●水辺には水と陸とが交わる水際には、この環境を好すいせいこんちゅうかんきょうむ植物が生い茂り、そこには水生昆虫や鳥などが集まります。このような場所では生きものせいそくかんきょうしょくもつれんさの生息環境や食物連鎖などを学ぶことができます。●川原や川岸には普段は水の流れない川原や川岸には、水や食べ物を求めて小動物や鳥が集まってきます。広じゅもくい川原には草花や樹木も生い茂り、生きものにとってかけがえのない生活場所となっているところもあります。●海とのつながりきすいいき川の水が海と混じり合う河口部は汽水域となり、海と川の生きものが入り混じって生息してようぶんはこいます。川は山や森林の養分を海まで運び、海かんきょうえいきょうの環境に大きく影響しています。川と海、山は、じゅんかん大きな水循環のつながりの中にあります。●歴史と文化を育む川川はそこに住む人々とのさまざまな自然体験、交流の場であり、このような川との長い歴ちいきとくゆう史の中から地域特有の文化が生まれ育ってきましゅううんした。また、舟運など水の流れを利用した人いどううんぱんや物の移動・運搬にも利用されてきました。2 3