宍道湖水辺の八景選定委員会

宍道湖水辺八景は、21世紀を迎え、島根県を代表する宍道湖を今一度振り返り、地域の財産として、また良好な自然として後世に継承していくべき風景を選び、その風景を広く共有することで、良好な宍道湖の景観の保全等に寄与することを期待したものです。当事務所が公募し、藤岡大拙島根女子短期大学学長を委員長とした11名の委員から構成される宍道湖水辺八景選定委員会で選定され、平成15年1月1日に決定しました。

宍道湖を含む斐伊川流域の水辺環境をよりよくしていくために、懇談会や地域の人々との意見交換会等で、水辺景観や水辺を生かした地域づくりについて議論を重ねています。

1. 春の玉湯湖畔
宍道湖畔で美しい砂浜が唯一残るのが、玉湯川の西に位 置する玉湯湖畔。柳や大根の花が多く見られ、春の息吹を感じさせる場所です。かつては海水浴ができた場所でもあるので綺麗な状態に保たれ、癒しの場所として人々が訪れることが期待されます。
2. 夏の空港なぎさ公園
出雲空港のすぐそばに新しく整備された公園です。湖と空の青、砂浜の白、芝生の緑のコントラストが美しい、夏らしい公園といえます。周辺からのアクセスも良く、宍道湖の新しい一面 として、多くの人々の憩いの場として期待されています
3. 秋の満願寺
満願寺のそばにあるこの場所は、水際まで人々が近づけ、子供達がよくシジミを採りに集まる場所です。紅葉した木々、澄んだ水が秋の季節感を鮮明にする等、優しさを感じさせるこの場所は、後世に伝えたい良好な水辺の風景です。
4. 冬の十六禿
十六禿の絶壁 は、動物たちから鳥を守る格好の場所で、冬には多くの冬鳥達が羽を休めています。遠くに見える県立美術館と十六禿、多くの冬鳥たちが休む風景は、大切に守り、後世に伝えて行くべき良好な水辺の風景だといえるでしょう。
5. 美術館のある水辺
白潟公園から県立美術館にかけての場所は、きれいに整備されたウォーターフロントです。 県立美術館の建物と水辺が融和し、憩いの場として多くの人々から親しまれていて、今後も人々の安らぎの場所として愛され続けることが期待されます。
6. 嫁ヶ島の残照
宍道湖に浮かぶ嫁ヶ島。水面を赤く染め宍道湖に沈みゆく夕日と嫁ヶ島のシルエットが大変美しく、多くの人々がその景色を見るために訪れます。人々を魅了するこの嫁ヶ島の景色は、誰もが後世に残したいと想いを寄せる場所です。
7. 亀のいる風景
何も云わずに釣り竿をもつ石の亀。この場所は、地元の人々に祭りや花火など多目的に活用され家族連れ、子ども同士、若いカップル、釣り人など、四季を問わず訪れる人が絶えません。今後も訪れる人々に、安らぎ、楽しみ等、様々な思いを与える場所であり続けることが願われます。
8. グリーンパークの夏
ここは宍道湖グリーンパークと一体となって整備された場所で、生い茂げるアシ、羽を休める鳥たちなど様々な自然の魅力があふれています。子供たちも安心して水辺に近づくことができ、四季を通 じて多くの人々に親しまれています。