(1)流域及び河川の概要(2/4)

 上流部の河川は河床勾配が約1/100より急な山地渓流的な流れとなり河道内には砂防施設や床固工が連続している。河原にはツルヨシが密生し、 河原や水面が見えない区間も多い。流水は清浄であり、オオサンショウウオや渓流魚であるヤマメ、イワナ等が生息し、渓流釣りを楽しむ人々の利用がある。
上流部の状況(小鴨川)
上流部の状況(小鴨川)
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中流部の状況
中流部の状況
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 中流部では河床勾配が約1/400〜1/100程度となり、川幅も50m〜100m程度と広くなる。固定堰が随所に位置し、堰上流の湛水区間と瀬が連続している。 低水路幅に対してみお筋の水面幅が小さく、みお筋の深掘れとみお筋外域の陸域化が進行している。そのため、河道内には樹木や乾燥した土壌に セイタカアワダチソウ等の植物が繁茂し、水面が見えにくくなっている区間もあり、川らしさを喪失している。
 さらに、本川天神川と支川小鴨川の合流付近は倉吉市の市街地が形成されているが、隣接する河川域は自然的要素の広がりが強い空間となっている。

 支川小鴨川合流後の下流部では、河床勾配が約1/1,000程度、川幅が250m〜350m程度と広くなる。みお筋は左右に蛇行し一部区間の交互砂州には ヨシ、オギ、ススキ、ヤナギ等が分布する。河道内の両岸には高水敷が整備され、地域の祭り等のイベントに利用されている。 河口部は北条砂丘の名で知られる砂丘が分布し、コウボウムギ、ハマゴウ群落等の砂丘植物が観察される。また、 広大な水面は冬季におけるハクチョウ・カモ類の越冬地・餌場となっており、さらに河口部の砂州はコアジサシの産卵場となっている。
下流部の状況
下流部の状況
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