吉舎の語源は、律令時代(奈良・平安時代)に属していた「私部(きさいべ)」であると言われています。でも、吉舎の字をあてることになったのは、承久の乱(1221年)で隠岐に流される途中にお泊まりになった後鳥羽上皇が、この地のあまりの素晴しさに思わず「吉(よ)き舎(やどり)かな」と申されたことがきっかけとか。少し物悲しくも美しいいきさつがあったのです。

 吉舎町では、基幹産業である農業への取り組みが積極的です。生産性を高めるためにほ場整備を行うほか、所得向上に向けて、水稲主体の単作経営から、多作目生産や畜産、林業なども含めた複合農業の推進、高冷池野菜や山の芋、アスパラ、まつたけなどの特産品の開発に力を注いでいます。
 中山間地域が抱えるさまざまな農業問題に対応し、吉舎農業を総合的にマネージメントするための農業公社「古舎町農業総合管理公社」や、農業公社の機能を実践面でバックアップする農事組合法人「吉舎総合農場」もいち早く設立しました。ここは、都公からUターンする若者の就労の場にもなっています。
 さらに、第一セクター「吉舎食品」では、農業を生産から食事まで一貫してとらえ、町の特産品である山の芋などを加工して食卓に運んでいます。
 町民相互が助けあう足腰の強い農業のまち吉舎町。あたたかい人の和があるふるさとです。

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