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ユキワリイチゲ(キンポウゲ科) |
三次市指定天然記念物 |
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漢字で書くと「雪割一華」。灰塚ダムエリアに数多く見られる春植物のひとつです。その中でも開花が早く、同じキンポウゲ科のセツブンソウと、早春の一番咲きを競います。また、開花期間が長いことも特徴で、カタクリが咲くころまで咲き続ける、サービス満点の花です。
この花を観賞するのに、あせりは禁物。早朝に出かけたら見ることができません。開花期間中、昼夜にあわせて毎日花を開閉し、陽がささない日は昼間も閉じたままでいるからです。天気の良い日に、太陽がじゅうぶんに高くなって出かければ、淡い紫の可憐な花に出会えるでしょう。
灰塚ダムエリアでは、しばしばカタクリと一緒に自生しています。カタクリやセツブンソウと異なり、葉を出してから冬を越すので、晩秋のうちに見つけることができます。お吸い物に浮かべるミツバの葉によく似た形で、にごった色のまだら模様が入っているのが特徴です。
写真の群落は、コンクリートののり枠の中に咲いています。のり枠の施工が丁寧だったのでしょう。自生株が生き残り、その後の草刈りによって回復しつつあります。
この花はあまり結実しません。盗掘を受けると、結実率の高いセツブンソウやカタクリよりも、より大きなダメージになります。とるのは写真だけ、にしてくださいね。
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