渇水を防ぐための仕事をします

● 水の使い方を調整する
 私たちが普段使っている水の多くは、河川を流れる水が利用されています。また、農業用水や工場に必要な水も、多くが河川から取水されています。
 河川を流れる水は、普段は上流の自然調節機能(上流に降った雨が森林や地下に一時的に蓄えられる)やダムによる調節によって必要な水量が安定して流れています。
 しかし、長期間晴天が続くと川を流れる水の量が少なくなり、ダムに蓄えられた水も減ってくると、十分な取水が出来なくなり渇水になります。
 近年では平成14年に岡山県でも渇水になり、高梁川・旭川・吉井川の3河川とも取水が制限されました。
 岡山河川事務所では、河川流量・ダム貯水量等を基準に、渇水が予測される時には各利水者等に必要な情報を提供し、節水の呼びかけを行うとともに,異常渇水時には各利水者と協議し、取水を制限する等の調整を図ります。
● 平成6年7月26日高梁川水系高瀬川ダムの状況
平成6年7月26日高梁川水系高瀬川ダムの状況の写真
● 近年発生した主な渇水
年次 河川名 制限期間 最大取水制限率
昭和48年 芦田川 昭和48.7〜昭和48.9 59日間 上水32%、工水78%、農水76%
昭和48年 太田川 昭和48.7〜昭和48.9 52日間 上水10%、工水40%
昭和48年 小瀬川 昭和48.7〜昭和48.9 49日間 上水5%、工水40%
昭和48年 (松江市) 昭和48.6〜昭和48.11 135日間 上水22時間/日断水、工水供給停止
昭和53年 芦田川 昭和53.8〜昭和53.9 50日間 上水40%、工水86%
昭和53年 太田川 昭和53.9 10日間 上水10%、工水10%
昭和53年 小瀬川 昭和53.8〜昭和53.10 61日間 上水10%、工水55%
昭和53年 佐波川 昭和53.8〜昭和53.10 62日間 上水 %、工水50%
昭和57年 芦田川 昭和57.6〜昭和57.7 16日間 上水10%、工水82%、農水56%
昭和57年 太田川 昭和57.7 9日間 上水20%、工水40%
昭和57年 小瀬川 昭和57.7 12日間 上水5%、工水55%
昭和57年 吉井川 昭和57.7 7日間 上水20%、工水20%
昭和59年 太田川 昭和59.11〜昭和59.12 21日間 上水5%、工水10%
昭和61年 小瀬川 昭和61.12 14日間 上水5%、工水40%
昭和61年 (庄原市) 昭和61.11〜昭和61.12 48日間 上水10%、工水20〜30%(減圧給水)
昭和62年 小瀬川 昭和63.2〜昭和63.3 22日間 上水5%、工水40%
平成2年 斐伊川 平成2.8 6日間 番水実施
平成3年 (庄原市) 平成3.11〜平成4.1 61日間 上水10〜60%(減圧給水)
平成4年 太田川 平成4.7 4日間 上水10%、工水20%、農水10%
平成4年 (庄原市) 平成4.7〜平成4.8 20日間 上水50%(減圧給水)
平成6年 高梁川 平成6.7〜平成6.12 117日間 上水50%、工水70%、農水90%
平成6年 旭川 平成6.8〜平成6.9 45日間 上水20%、工水30%、農水50%
平成6年 吉井川 平成6.7〜平成6.9 71日間 上水30%、工水30%、農水70%(自主節水)
平成14年 吉井川 平成14.8 11日間 上水(自主節水)、工水20%、農水50%
平成14年 旭川 平成14.9〜平成14.11 70日間 上水10%、工水20%、農水30%
平成14年 高梁川 平成14.9〜平成14.12 102日間 上水10%、工水20%、農水30%
平成19年 高梁川 平成19.12〜平成20.1 45日間 上水5%、工水5%、農水10%
● 水を貯める
 私たちは普段から、水道用水・農業用水・工業用水として川を流れる水を利用していますが、雨の降らない日が長く続いたときは川を流れるの量が少なくなり、私たちの暮らしや産業に大きな影響を与えることもあります。このような影響を防ぐため、ダムや堰で水を貯めておくことも河川事業の大きな役割の一つです。

 岡山県を流れる吉井川・旭川・高梁川にも、これらのダムや堰がいくつかありますが、岡山河川事務所では、それらのうち吉井川の坂根堰を管理しています。坂根堰では、最大220万立方メートル(東京ドームのおよそ2個分)の水を貯めることができます。 
坂根堰の写真
坂根堰

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