トノサマガエル
 Rana nigromaculata
分 布
本州、四国、九州に分布するが、関東地方から仙台平野にかけての一帯には分布しない。国外では、朝鮮半島、中国、ロシア沿海州の一部に分布している。
分 類 カエル目 アカガエル科
形 態
体長は成体の雄が38〜81 mm、雌が63〜94 mm。幼生は約69 mm。
 背面の地色は多くの場合、緑色あるいは灰褐色。産卵期の雄では背面が灰黄色または灰黄緑色に変わり、雌では灰色の正中線上に地色に応じた明瞭な淡色の線条が生じる。
 背側線は明瞭。左右の背側線の間には平行に並ぶ棒状の皮膚隆起がある。
 腹面は雌雄ともに白色。
類似種
ダルマガエルなどが類似する。
 ダルマガエルには正中線上の線条がないか、あるいは不明瞭であること、体型が丸みを帯びていることから区別することができる。
生息場所
低地から山地の水田や付近の畑、草むらなどに生息する。
生活サイクル
繁 殖
産卵期:4〜5月
産卵場所:田植え前後の水田に集結して産卵を行う。
卵:産卵数は1,800〜3,000個。卵の上半分は黒褐色で直径1.5〜2.0 mm。卵塊は大きな塊となって水底に沈む。
発生:卵は5〜7日で孵化する。6〜9月に変態し、小ガエルとなる。
食 性
カエルは動物食で、ミミズ、ムカデ、クモ、アマガエルなどを食べる。
鳥羽僧正の鳥獣戯画にでてくるカエルはトノサマガエルであろう。
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