ウシガエル
 Rana catesbeiana
分 布
原産国はアメリカ合衆国南東部で、1918年に食用として移入された。現在は逸脱したものが自然繁殖し、本州、四国、九州、小笠原諸島、沖縄諸島などに分布する。
分 類 カエル目 アカガエル科
形 態
体長は成体が120〜180 mm、幼生が100〜120 mm。
 背面は、黄緑色、緑色、暗緑色または緑褐色で、暗色の斑紋が不規則に多数散在する。背中線、背側線はない。腹面は白色。雄の咽喉部は淡黄色で、灰色あるいは灰褐色の斑紋があるものが多い。
 鼓膜はほぼ円形で非常に大きく、その直径は雄では眼径の2倍近くあるが、雌では、眼径にほぼ等しい。
類似種
他のカエル類と比較して、成体・幼生ともに非常に大形であること、鼓膜が非常に大きいことなどから、他と区別することができる。
生息場所
平地の池や沼などに生息する。標高の高い山地部などにはいない。
生活サイクル
繁 殖
産卵期:6〜7月
産卵場所:池や沼、河川の下流などの静水域で、水草の多い水面に産卵する。
卵:産卵数は1万〜2万個。卵の上半分は黒色あるいは黒褐色で直径1.2〜1.7 mm、寒天質の厚い包層に包まれている。
発生:卵は約1週間で孵化する。幼生のまま越冬し、翌年の夏、変態する個体が多い。
食 性
幼生は、植物を中心とした雑食性で、カエルになると動物食となる。アメリカザリガニや昆虫を好んで食べるが、小魚、小鳥、ネズミなど水辺に集まる小動物ならなんでも食べる。
アメリカからの移入種であり、貪欲で、もともと生息していた小動物を食べるため、生態系を乱す可能性が高い。
ウシガエルの餌として、アメリカザリガニも同時に移入された。
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