トカゲ(ニホントカゲ)
 Eumeces latiscutatus
分 布
北海道、本州、四国、九州、大隅群島など日本全国に広く分布する。日本固有種である。
分 類 トカゲ目 トカゲ科
形 態
体長160〜250 mm。
 背面は褐色または暗褐色、体側には明瞭な黒褐色の縦条(たてじょう)があり、その下縁が淡色の細い縦条で区切られている。腹面は黄白色または淡青灰色である。鱗(うろこ)は滑らかで光沢がある。幼体は頭胴部の背面は黒色で5本の黄白色の縦条があり、胴の後部から尾にかけて鮮やかな青色または緑青色になっている。
 頭部は比較的小型な三角形で、よく分化した鱗板(りんばん)に覆われている。胴は円筒形で四肢は短く、手のひらには大小のイボ状の鱗がある。尾は全長の約3/5を占める。
類似種
カナヘビは鱗に光沢がないことや、尾が長く全長の約3/5であることから容易に区別できる。
生息場所
平地や低山地の陽当たりよい石垣や草原、土手に多く生息する。地上性で、昼行性である。
生活サイクル
繁 殖
交尾:交尾期は4〜5月。雄は顎や喉にオレンジ色の婚姻色が現れ、雄同士が出会うと激しい闘争を繰り広げる。
産卵:5〜6月、雌は石や土手の斜面などに巣穴を掘り、1回に3〜6個の楕円形の卵を産卵する。
発生:雌は孵化まで卵とともに過ごし、保護する。卵は30〜50日で孵化する。幼体は約2年で成熟する。
食 性
肉食性で、地表や地中の無脊椎動物を好んで捕食するが、ゴミムシやゾウムシ、毛虫などは嫌う傾向がある。
トカゲは自らの尾を切って(自切)、外敵から身を守る習性がある。
カナヘビとほぼ同じ場所で見られ、同じ倒木で日光浴をすることがある。
主に、天気の良い日中に活動し、夜や雨天、曇天時には石や地中などに掘った巣穴で休む。
長い距離は走れないので、驚くとすぐに隠れる。
本ホームページ内に掲載の記事・写真などの無断転載・無断引用・販売等を一切禁じます
Copyright by 太田川河川事務所