カナヘビ
 Takydromus tachydromoides
分 布
北海道、本州、四国、九州、大隅群島などに広く分布する。日本の固有種である。
分 類 トカゲ目 カナヘビ科
形 態
体長180〜250 mm。
 背面は褐色または暗灰褐色、体側には黒褐色の縦条(たてじょう)があり、その下縁が白色または黄色の不規則な条線で区切られている。腹面は黄白色である。体色は幼体も成体も変異が多い。頭部は比較的短くて幅が広く、細かい鱗板(りんばん)に覆われている。背面の体鱗(たいりん)は著しく分化し、体側の鱗(うろこ)は細かい。腹板の鱗には弱い隆条(りゅうじょう)があり、後端が尖っている。尾が非常に長く、全長の約2/3を占める。
類似種
トカゲは、鱗が滑らかで光沢があることから容易に区別できる。
生息場所
平地や低山地の陽当たりのよい石垣や、背丈の低い草原に多く生息する。半地上性で、昼行性である。
生活サイクル
繁 殖
交尾:交尾は春先から始まる。交尾時、雄は雌の腹部を噛むので、交尾後の雌の腹部にはV字型の噛み跡が残る。
産卵:雌は芝生や草の根元などに1回に2〜6個の楕円形の卵を、年に3〜4回産む。
発生:卵は約2ヵ月で孵化する。孵化直後の幼体の全長は約70 o。約1年で成熟する。
食 性
肉食性で、昆虫類やクモ類を好んで捕食する。霧状の水が付着した植物をなめる。
トカゲとほぼ同じ場所で見られ、同じ倒木で日光浴をすることがある。
長い尾は草の上で体を支えるのに役立っている。
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