チラカゲロウ
 Isonychia japonica
分 布
北海道から沖縄まで日本全国に広く分布する。
特に本州に多い。
分 類 カゲロウ目 チラカゲロウ科
形 態
成虫:体長16〜18 mm、翅開長36〜40 mm。体色は赤褐色で、前肢は黒色、中・後肢は黄白色、翅(はね)は透明である。尾は2本あり、白色で基部は褐色である。
幼虫:体長約18 mm。体は紡鐘型、鰓(えら)は卵形で、腹部に7対ずつある。小鰓の基部および前肢に総状の糸状鰓がある。体色は黒褐色で、背面の中央に淡色の縦縞が入る。
類似種
ヒトリガカゲロウは、幼虫の体が背腹に扁平なことや年1世代であること、生息地が関東地方および日本海沿岸地方のみであることから区別できる。
生息場所
成虫は河川の上流域から下流域の河岸に広く分布する。幼虫は河川の流れの速い早瀬、平瀬に多く生息する。有機汚濁にも比較的耐性がある。
生活サイクル
繁 殖
産卵:雌の成虫は水面に舞い降り、ひと塊の卵塊を産み落とす。
幼虫:年2世代で、一年中見ることができる。
食 性
主にデトリタス(生物体の破片・死骸・排出物・分解産物など)や藻類を摂食する。
上流域から下流域まで広く分布し、年2世代であるため多数の個体数が見られる場合がある。
幼虫は、太陽の照射が少ない時間に、自分がしがみついていた石などから身を離し、川の流れに身を委ねて下流に流される「ドリフト」と呼ばれる行動を起こすことがある。
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