ヒメウスバガガンボ
 Antocha satsuma
分 布
日本全国に広く分布する。
分 類 ハエ目 ガガンボ科
形 態
成虫:体長5 o。長い肢を持ち、蚊によく似るが、人を刺すことはなく、筒状の口器で水や花の蜜を吸う。
幼虫・蛹:終齢幼虫の体長は4〜7 o、体形はほぼ円筒形。体色は乳白色または黄白色で半透明。第2〜7腹節の背腹に歩環帯を持つ。頭函はよく発達し、十分に硬い。下唇板は完全に2分されておらず、中央に3歯、両側に各3歯があり、ほぼ山形に配列する。尾端には1対の肉質突起があり、気門は開いていない。蛹の呼吸角は8分岐している。
類似種
国内に生息するガガンボ類は約1,000種が知られており、未記載種もあるため、種の同定は困難である。
生息場所
河川の下流から上流域にかけて広範囲に観察され、礫の表面に絹糸で膜を作り、その下面に生息する。
生活サイクル
繁 殖
交尾:雄はたいてい雌よりも早く羽化し、舞い踊りながら雌の羽化を待つ。雄はまだ体が湿っているような若い雌でも捕まえて交尾する。
産卵:交尾した雌は水中や湿地、樹林の中の湿ったコケ類などに産卵管を差し込んで産卵する。
食 性
礫表面に付着した藻類やその他の有機物などを摂食する。
水質汚濁にも比較的強い。
大型のガガンボ類には50 mmに達するものもある。
キリウジガガンボの幼虫はイネやムギの根を食い荒らす害虫として知られている。
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