コサギ
 Egretta garzetta
分 布
本州から九州までの各地に分布する。北海道ではまれな夏鳥。国外では、ユーラシア、アフリカ、オーストラリアの熱帯から温帯に分布する。
分 類 コウノトリ目 サギ科
生息環境区分 水辺の鳥
渡り区分区分 留鳥、北海道では夏鳥
漢字名 小鷺
形 態
全長約61 cm、翼を広げた大きさ約98 cm。カラスくらいの大きさのシラサギである。全身が白く、嘴(くちばし)は長くて一年中黒い。脚も黒いが脚指は黄色い。夏羽では後頭から2本の長い冠羽が出、背に先がカールした飾り羽が出る。冬羽では冠羽はなくなる。
 眼先と虹彩は淡黄色。繁殖期には眼先が赤く、虹彩は青緑色の婚姻色になり、脚指も赤みを帯びる。
 飛ぶときは顎をZ字型に曲げ、脚を後ろに伸ばして飛ぶ。
鳴き声:「グウー、グウー」とか、「ゴアー、ゴアー」という、鼻にかかった大声で鳴く。
類似種
同じ科にチュウサギがいる。チュウサギはやや大きく、夏羽では頭部の冠羽がなく、脚指は黒いことで区別できる。
生息場所
水田、湿地、河川、湖沼、干潟、蓮田等に広く生息する。
生活サイクル
繁 殖
産卵期:4〜8月
産卵場所:丘陵、村落付近の森林や、竹藪、河畔林などの樹上に集団営巣する。
他のサギ類との混類の場合が多い。枯れ枝、枯れ草などを積み重ねて、粗雑で平らな巣を作る。
卵・雛:1巣の卵数は4〜6個。抱卵日数は21〜23日だが、巣立ちまで更に25〜30日間育雛する。雛は、同じ繁殖コロニー内のゴイサギの親に食べられてしまうことがよくある。
食 性
河川、湖沼、干潟、水田、湿地、ハス田などの浅い水の中を歩いて魚、ザリガニ、カエルなどを探す。干潟の泥の中からゴカイをくわえだすこともある。発見するとすばやく追いかけて捕る場合と、片足を水中でふるわせ土塊、草の陰などから獲物を追い出して捕る場合とがある。餌場を中心に、小規模のなわばりを形成することが知られている。
コサギを含めサギ類はDDTなどの農薬の使用で一時激減したが、近年徐々に回復しつつある。
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