アオサギ
 Ardea cinerea
分 布
北海道、本州、四国、対馬に分布する。九州・伊豆諸島・小笠原諸島・硫黄列島・佐渡・壱岐・琉球列島からも記録されている。北方のものは、冬期は暖地に移動する。国外では、ユーラシア大陸とアフリカ大陸の温帯から熱帯にかけて広く分布する。
分 類 コウノトリ目 サギ科
生息環境区分 水辺の鳥
渡り区分区分 留鳥または、漂鳥
漢字名 青鷺
形 態
全長約93 p、翼を広げた大きさ約160 p。日本のサギ類の中では最も大きい。
 雄雌同色で全身が青みを帯びている。頭は白くて、額の両側から目の上を通り後頭でつながる黒色帯があり,後頭の羽毛は冠羽になる。雨覆(あまおおい)の大部分は青灰色、初列雨覆と風切(かざきり)は黒くて、飛翔中のコントラストが強い。翼角の部分には2つの白斑がある。首は灰色で前側中央には数本の黒い縦線があり、腹部には白くて脇には太い黒線がある。嘴(くちばし)と脚はオレンジがかった黄色。繁殖期には嘴の基部、眼先、足が赤い婚姻色になる。若鳥は頭から首に灰色を帯び、背には少し褐色味があり後頭の冠羽はない。
鳴き声:飛翔中に「キャッ」という高い声を出し、地上では「ゴァー」という声で鳴く。 繁殖期には「クァー」とか「ゴァー」という声で鳴き、雛は「ジャッ、ジャッ」とやかましく鳴きたてる
類似種
大きさと色彩で識別は容易である。大きさからツルと混同されることがあるが、アオサギを含めたサギ類は、飛ぶとき首をZ字型に曲げて飛ぶのに対し、ツルは首をのばして飛ぶことで区別できる。
生息場所
海岸、干潟、水田、湖沼、池、河川などに広く生息する。
 大きい川や湖泥、水田、海岸の干潟、入り江など砂泥の多い水べりに生息する。
生活サイクル
繁 殖
産卵期:4〜5月
産卵場所:山麓、丘陵、林落付近の森林、河畔林などの高い樹枝上に集団で営巣する。ため池などのアシ原で地上営巣することがある。ほかのサギと混合コロニーを作る場合は、アオサギは樹頂部に営巣する。枯れ枝、枯れ草などを積み重ねて、粗雑で平らな巣を作る。
卵・幼鳥: 卵数は3〜6個。美しい緑青色で無斑、抱卵日数は25〜28日、巣立ちまでの日数は50〜55日である。雄雌交代で抱卵する。
食 性
じっと立ち止まって、近くに寄って来るボラ、ウグイ、フナ、などの魚類を、長い頚と嘴ですばやく捕えて食べる。大きな魚は嘴で突き刺して捕えることが多い。捕まえた魚はくわえ直して頭から飲み込むことが多いが、岸に打ちつけて殺したり、飲み込む前に水で洗うことがある。カエル、昆虫類なども食べる。
広島県に生息する水辺の鳥類の中で、最も大きい鳥である。
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