ヒドリガモ |
Anas penelope |
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分 布 ユーラシア大陸の北部、シベリア地方で広く繁殖し、冬はアフリカ、インド、東南アジア、中国、フィリピン、日本、北アメリカの大西洋岸に移動する。
日本には冬鳥として渡来する。
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分 類 |
●カモ目 カモ科 |
生息環境区分 |
●水鳥 |
渡り区分区分 |
●冬鳥 |
漢字名 |
●緋鳥鴨 |
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形 態 |
全長は雄が約53 cm、雌が約43 cm、翼を広げた大きさ68〜84 cm。コガモとマガモの、中間くらいの大きさの淡水ガモである。 |
雄成鳥は白っぽい灰色で、胸はぶどう褐色。首から上は茶褐色で、額から頭頂にかけては黄白色。眼の後方に緑色光沢をもつ個体もいる。背からの上面と脇は灰色で、黒い細斑が密にある。雨覆(あまおおい)と次列風切(じれつかざきり)の一部が白く、飛翔時はよく目立つ。 |
三列風切は黒くて、白色の羽縁がある。腹から下腹は白く、下尾筒(げびとう)は黒い。尾は根元と中央尾羽が黒く、外弁は灰色味を帯びる。 |
雌は褐色で、他のカモ類の雌よりも褐色味が強い。飛翔中、雨覆は灰褐色で、大雨覆の先は白く、内側次列風切の白とつながって白い線に見える。腹から下腹は白色で、腋羽は灰色。翼鏡は緑色。 |
嘴(くちばし)は短く、草を引きちぎるのに適した形といわれており、顎の力も他の淡水ガモ類より強いという。色は雌雄ともに青灰色で、先端が黒い。 |
雄エクリプスは雌成鳥に似るが、全体に赤味が強く、雨覆が白い。 |
鳴き声:雄は「ピュウィー、ピュウィー」と口笛のような声で鳴く。雌は「グゥー、グゥー」という低く濁った声で鳴く。 |
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類似種 |
類似種に、アメリカヒドリ、ホシハジロなどがいる。アメリカヒドリの雄は額から頭頂が白く、眼の後方に緑色部があることで区別できる。雌は頭部がやや灰色味を帯び、三列風切外縁の白色は幅が広くて明瞭であることで区別できる。ホシハジロの雄は胸が黒く、体は灰白色で水上では尾を下げている。また、水に潜って餌を探すことで区別できる。 |
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生息場所 |
越冬地では、内湾、湖沼、河川などに生息する。昼間は主として海上、湾内、広い湖沼の中央部、河川の緩流域などで生活し、夜間水田や沼沢地に飛来する。他の淡水ガモ類より海上に出る傾向が強い。しばしば数百羽の大群で見られる。厳冬期は北海道では少ない。 |
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生活サイクル |
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繁 殖 |
産卵期:6〜8月 |
産卵場所:ユーラシア大陸北部。日本では繁殖しない。 |
卵・雛:卵数は7〜8個で、抱卵日数は24〜25日である。 |
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食 性 |
主に植物食で、海面にあるものをついばんだり、首を水中につっこんで逆立ちしたり、海辺の石の上を歩いたりして、アオノリなどの藻類を好んで食べる。潜水はしない。内陸の湿地では穀類、草の種子、水生植物などを食べる。歩きながら草の葉を引きちぎって食べたり、実をついばんだりする。 |
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○ |
藻類を好むため、養殖ノリなどが食害にあうことがあり、追い払われることも少なくない。 |
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