ホトトギス
 Cuculus Poliocephalus
分 布
国外ではウスリーから東南アジアにかけて繁殖する。国内では北海道南部から九州以北で夏鳥として飛来し繁殖する。
分 類 カッコウ目 カッコウ科
生息環境区分 陸鳥
渡り区分区分 夏鳥
漢字名 杜鵑、時鳥、子規、不如帰、杜宇、杜魄、沓手鳥、蜀魂、蜀鳥、霍公鳥、郭公
形 態
全長約28 cm、翼を広げた大きさ約46 p。雌雄はほぼ同色である。成鳥は頭部から背、上尾筒(じょうびとう)、胸は暗青灰色で、翼や尾は黒褐色である。初列小雨覆(しょれつしょうあまおおい)は灰色みがかった白色で無斑である。腹部は白色で、7〜9本の黒色の横斑がある。下尾筒は黄白色で、横斑はほとんどない。雌には頭部から尾、翼が赤褐色で黒色の横斑がある赤色型がある。眼は暗色で、嘴(くちばし)は黒褐色、脚は橙黄色である。幼鳥は頭部からの上面が黒灰色で、頭部から翼の羽先の所々に白斑がある。喉からの体下面は白色で、黒褐色の縞模様である。
鳴き声:繁殖期には、雄は「キョッキョッ、キョキョキョ」と鳴き続ける。時折、鳴き終わりに「ピピピピピ」と鋭い声をつけることもある。雌は「ピピピピ」と鳴くだけである。昼夜問わずよく鳴き、飛翔中も鳴く。
類似種
カッコウは、ホトトギスに比べ全身色彩が淡いことや、腹部の横斑が細く11〜13本であることなどで区別ができる。ツツドリは、下尾筒に黒色の横斑があることや、腹部の横斑が細く9〜11本であることなどで区別ができる。カッコウ、ツツドリともに鳴き声が違うことで区別ができる。
生息場所
低地から山地のササやぶのある森林に多く生息する。
生活サイクル
繁 殖
産卵期:6〜8月
産卵場所:自ら営巣せず主にウグイス、ミソサザイなどの巣に托卵する。
卵・雛:通常1つの巣に1卵ずつ托卵する。卵の大きさは約22×16 mmである。
卵は仮親が抱卵を始めてから10〜13日で孵化する。
食 性
主に樹上で昆虫類を捕食する。他の鳥類と比較して毛虫を多く捕食する。
繁殖期に囀る声は「特許許可局」や「ホンゾンタテタカ」とまねられ親しまれている。
単独で行動することが多い鳥類である。
カッコウは草原、ホトトギスは森林において、托卵する代表的な鳥類である。
本ホームページ内に掲載の記事・写真などの無断転載・無断引用・販売等を一切禁じます
Copyright by 太田川河川事務所