ヒバリ
 Alauda arvensis
分 布
国外ではユーラシア大陸の温帯から熱帯にかけて広く繁殖する。国内では九州以北で広く繁殖するが、北海道では夏鳥である。沖縄では漂鳥または冬鳥であるが数は少ない。
分 類 スズメ目 ヒバリ科
生息環境区分 陸鳥
渡り区分区分 留鳥、夏鳥(北海道)、旅鳥または冬鳥(沖縄)
漢字名 雲雀
形 態
全長約17 cm、翼を広げた大きさ約32 p。雌雄同色である。後頭に短い冠羽があり、時々立てる。全体的に褐色で、頭部から背、肩羽、翼、胸には黒褐色の縦斑がある。小雨覆(しょうあまおおい)、中雨覆は赤褐色で無斑である。眉斑は白色で、眼先は淡色である。黄褐色の嘴(くちばし)は細く、先端は黒く尖っている。喉から頸と腹から下尾筒(げびとう)は白色である。翼は幅広く、飛翔時は三角形に見え、次列風切(じれつかざきり)の後縁は白線状に見える。
鳴き声:繁殖期ではホバリングをしながら「ピィピィピィ、リリリ、ピリリリリ、リィリィ、ピリピリ」など様々な声を組み合わせ泣き続ける。主に飛翔中に「ピルッ、ピルッ」と囀る。
類似種
ヒメコウテンシはヒバリに比べやや小型で全体的に淡いことや、冠羽がなく、胸の縦斑が不明瞭であることなどで区別ができる。タヒバリは、ヒバリに比べ全体的に濃く、黒い顎線が明瞭であることや、冠羽がなく眉斑が淡色であることなどで区別ができる。
生息場所
低地から山地の河原や畑、草原などの丈の低い草地がまばらに生え、露出した地面の多い場所に多く生息する。
生活サイクル
繁 殖
産卵期:3〜7月
産卵場所:生息場所に生える草の根元などに浅い穴を掘り、枯れ草を材料に椀形の巣を作り産卵する。
卵・雛:卵数は3〜5個。大きさは約22×16.5 mmである。抱卵日数は11〜12日である。雌が単独で抱卵し、雄は囀りを繰り返してなわばりを守る。孵化後、雌は時折、雛を抱いて温める。巣立ちまでの日数は9〜10日である。巣立った直後、雛はまだ飛翔することはできない。
食 性
地上を歩きながら、昆虫類や草の種子を採食する。雛は両親鳥に主に昆虫類を与えられる。
繁殖期にはつがいでなわばりを持ち、太田川でも秋冬には数羽から数十羽の群れで行動する。
雛はカラスやイヌなどによって捕食される場合がある。
水遊びはせず、砂遊びをする特徴がある。
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