ハシブトガラス
 Corvus macrorhynchos
分 布
ウスリーから東南アジアにかけての地域で繁殖し、日本でも留鳥として全国に分布し、繁殖している。
分 類 スズメ目 カラス科
生息環境区分 陸鳥
渡り区分区分 留鳥
漢字名 嘴太烏、嘴太鴉
形 態
全長約57 cm、翼を広げた大きさ約105 p。雌雄同色で成鳥は青紫色光沢がある黒色で、幼鳥や若鳥は光沢が弱い。嘴(くちばし)は太く、上嘴は著しく湾曲し、根元には羽毛が生えている。額は盛り上がり、丸みがある。
鳴き声:澄んだ「カアー、カアー」という声で鳴く。また、「アーアーアーアー」という高低を変えた声、「アハハハ」という人が笑うような声、争うときには「ガラララ」というような濁った声を出す。 
類似種
ハシボソガラスは嘴が細く、湾曲してないこと、額が盛り上がってないことで区別できる。
生息場所
市街地、農耕地、林、海岸、夏には高山帯など様々な環境に生息する。ハシボソガラスとともに全国に広く分布するが、主な生息場所は若干違っており、林の続いている所にはハシブトガラス、木立の点在する農村部ではハシボソガラス、市街地や都市部ではハシブトガラスという棲み分けの傾向が見られる。
生活サイクル
繁 殖
産卵期:3〜6月
産卵場所:平地、低山地のマツやスギの高い樹枝上に営巣する。主に枯枝を用い、内部に枯葉、紙くずなどを敷いた巣を作る。
卵・幼鳥:卵数は4〜5個。大きさは約47×32 mmである。卵は緑青色の地色で濃淡の褐色斑点が散在する。抱卵日数は19〜20日で、巣立ちまでの日数は30〜35日である。
食 性
雑食性で、動物の死体を好んで食べるほか、鳥の卵や雛を捕らえたり、弱った鳥や小動物を襲う。人間が出した残飯、木の実など、何でも食べる。
生息条件が悪いと考えられる大都市のビル街にも生息する。
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