スジシマドジョウ中型種
 Cobitis sp.3
分 布
近畿以西の本州と四国の瀬戸内海側に分布する。
分 類 コイ目 ドジョウ科 シマドジョウ亜科
地方名 ヤナギドジョウ(岡山)、スナクリ(広島)
形 態
成魚の平均全長は雄が約7.5 cm、雌が約9.5 cm。体色は淡黄褐色で、体側中央の斑紋は暗茶褐色でほぼ完全な縦条型(たてじょうがた)であるが、尾柄部では点列になることがある。尾びれには2〜3列の弧状横帯(こじょうおうたい)がある。
 3対の口ひげをもつ。
類似種
シマドジョウによく似ている。体側中央の斑紋が縦条型である点で、シマドジョウと区別できるが、正確に区別するためには、胸びれ基部の骨質盤の形で区別する。スジシマドジョウ中型種は円形〜楕円形であるのに対し、シマドジョウの骨質盤は細長いことで区別される。ただし、骨質盤は雌にはなく、雌で体側斑が類似しているものは、区別が困難である。
生息場所
流程50 km以上の比較的大規模な河川本流の、中・下流域の砂底に生息する。
 太田川では本流より流れの緩やかな三篠川や根の谷川などの支流に多い。
生活サイクル
繁 殖
産卵期:6〜7月
産卵場所:細流、あるいはワンド(湾処、入江)等の静水域
産卵行動:雄が雌の腹部に巻きついて産卵する。
卵・仔魚:卵は球形で膨張後の直径は2.1〜2.4 mm。受精後3日半程度で孵化する。
食 性
雑食性であるが、ユスリカやカイミジンコなどの半底生浮遊動物を主に食べる。
体側中央の斑紋が縦条型であるため、スジシマドジョウという名前がついたと考えられるが、点列型の個体もいる。
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