ヤシャゼンマイ
 Osmunda lancea
分 布
北海道(南部)・本州・四国・九州(東部)に分布する。 日本固有種。
分 類 シダ植物 大葉植物群 シダ亜群 シダ類 ゼンマイ科
生活形 多年生シダ植物、 夏緑性
生 態
少し増水すると水につかるような岩上に生育する。根は岩の割れ目にしっかりと入り、洪水でも流されない。
 キシツツジなどと同じくらいの水位ゾーンであるが、ヤシャゼンマイは直射日光の当たらない部分に生育している。
形 態
根茎は直立あるいは斜めに立ち上がり、葉を根元に群がってつける。葉には2型あり、胞子をつけない栄養葉と胞子を形成する胞子葉がある。 栄養葉は長さ20〜45 cm、幅15〜30 cm、2回羽状複葉で、羽片と小羽片は軸と約50度の角度で交わる。 小さい羽片は狭いメスの刃のような形で、長さ3〜6 cm、幅7〜10 mm、 先端も基部も同様に尖り、質はやや硬い。
 胞子葉は4月に出て、羽片は線形、幅2〜4 mm、胞子のうを密につけ、胞子を放出するとすぐに枯死する。
類似種
ゼンマイは小羽片が軸につく角度が大きく、65〜85度の角度で交わる。 ゼンマイの小羽片は幅が広く、1〜2.5 cm、基部は円いくさび形になる。 しばしば、ゼンマイとヤシャゼンマイの中間形があり、オオバヤシャゼンマイという。
生育場所(太田川での分布)
可部より下流では確認されていない。 可部と加計の間では少ないが、加計より上流ではかなり多くなる。 三篠川には少ないが分布している。
生活サイクル
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