カナムグラ
 Humulus japonicus
分 布
国内では、北海道・本州・四国・九州・琉球列島、国外では、台湾・中国大陸に分布する。
分 類 被子植物 双子葉植物 クワ科
生活形 1年草、つる性
生 態
代表的な河川の植物で、河原から堤防にかけて群生する。少し増水したら水につかるような所には少なく、やや安定した立地に群生し、他の植物の上を覆いかくすように茂る。
形 態
茎はつる性で長く数mにものびる。茎や葉柄には逆向きのとげがある。葉身は手のひら状で、5〜7裂し、長さ5〜10 cm、葉柄も約10 cm。
 花は9〜10月に開花し、雌雄異株。雄花は円錐状の集まりをなし、花は白緑色で小さく、花びらは5枚、雄しべは5本。雌花の集まりは球形で、葉の変形した苞(ほう)は、花が終わると大きくなり、卵形、長さ7〜10 mm。
 性染色体が研究された植物として有名で、雄株の染色体数は2n=14+XX、雌株は14+Y1Y2である。
類似種
カラハナソウは葉が3つに分裂し、雌花を覆う苞は大きく、果実が熟すると径3.5 cmくらいになる。カラハナソウは広島県では石灰岩地帯にきわめて希に見られる。ホップはカラハナソウが栽培化されたもので、果実を乾燥したものがビールの苦みと芳香をつけるのに用いられる。広島県内で栽培されることはほとんどない。
生育場所(太田川での分布)
デルタを除く全域に分布する。
生活サイクル

カナムグラ(雄花)
キタテハ、クジャクチョウなどの食草となる。
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