シナダレスズメガヤ
 Eragrostis curvula
分 布
南アフリカ原産。戦後、砂防用に導入したのが、各地に広まって、帰化植物となった。
分 類 被子植物 単子葉植物 イネ科
生活形 多年草
生 態
乾燥した河原に株立ちとなって、点在する。道路のり面などに植栽されたのとは外観が異なり、別種のように見える。
形 態
葉は束状に密生し、葉身は長さ40〜60 cm、幅1.5〜2 mm、乾くと上面に巻く。葉身から葉鞘(ようしょう)へ移行する所には葉舌(ようぜつ)はなく、長い毛が生えている。
 穂は夏に出て、高く約1.2 mに達する。小穂は偏平で、長さ6〜10 mm、7〜11個の小花からなる。雄しべは3本、果実(イネ科の果実は種子と一体となったもので「えい果」という)は、熟すると裸で脱落する。
類似種
カゼクサは同じ属であるが、はるかに高さが低く、30〜50 cm、葉の幅は広く5〜8 mm。カゼクサは路傍に多いが、河原に生育することもある。
生育場所(太田川での分布)
ほとんど全域に分布。
生活サイクル

シナダレスズメガヤの穂
花色の変化や形態のずれがあるものが多く、色々な変種がある。
本種は道路のり面の植栽によく使われている。 とくに、 山岳地帯で涼 しい環境では、 葉が細くしなだれて美しい。 本種の英語名はWeeping love grass(恋に泣く草)というロマンチックなものであるが、 乾燥 した河原に生育したものは、 そんな名前にふさわしくない。
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