サカマキガイ
 Physa acuta
分 布
ヨーロッパ原産で、北海道から沖縄まで広く分布する。
分 類 モノアラガイ目 サカマキガイ科
形 態
殻高約1 cm、殻径約0.6 cmで、殻は淡黄褐色ないし黒褐色の半透明で、光沢があり薄い。殻の周縁は膨らみ、螺層(らそう)は5層、左巻きで、殻頂はやや尖る。モノアラガイやヒメモノアラガイに類似するが、これらの種では殻が右巻きであること、サカマキガイの触角はこれらのものより細いことで区別できる。
類似種
本種の類似種としてモノアラガイとヒメモノアラガイがある。モノアラガイは本種より大型で、周縁部が本種より膨らみ、殻口も広い点で区別できる。ヒメモノアラガイは本種とほぼ同じ大きさであるが、触角が本種より太い。これら2種は殻が右巻きである点で本種と容易に区別できる。
生息場所
本種は水質汚濁に強く、河川や湖沼、都市の用水路や排水溝の壁面など広範囲に見られる。
生活サイクル
繁 殖
産卵時期:寒冷地を除けば、ほぼ周年産卵しているものと考えられる。水草や水路の壁面にゼリー状の卵塊を産みつける。寿命はほぼ1年。
食 性
礫や壁面に付着する珪藻類などを歯舌で削り取るように摂食する。
  

サカマキガイ
本種は汚濁水域の指標種である。
カワニナ類と同様にゲンジボタル幼虫の餌となる。
吸虫類の中間宿主になる。
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