カバキコマチグモ
 Chiracanthium japonicum
分 布
北海道、本州、四国、九州に広く分布する。
分 類 クモ目 フクログモ科
形 態
成虫:体長は雄約12 o、雌8〜10 o。体は黄褐色。上顎と下顎が黒色、腹部は橙黄色である。体には黒毛を生じる。雄は黄味の強い細長い体に、緑色の長い肢を持っており、雌よりも優美である。
類似種
ヤマトコマチグモは、カバキコマチグモに比べ小型で周囲が褐色であることや、体に白毛を生じることで区別ができる。
生息場所
主にススキの生育する草原に生息する。
生活サイクル
繁 殖
交尾・産卵:初夏、雄が先に成熟し、まだ最終脱皮を終えてない雌の巣の近くに来て簡単な巣を作り、交尾の機会をうかがう。交尾後、雌は巣の中で半球状の卵塊を産む。巣の内部は薄い絹糸によって2室に分かれ、一方には白色の糸で覆われた卵塊があり、他方では母グモがじっと卵がかえるのを待つ。卵は約10日で孵化する。
幼虫:孵化後、子グモは卵のうから出て近くに密集する。数日後、第1回目の脱皮をすませた1 oほどの茶褐色の子グモは母グモの部屋に侵入し、母グモを捕食する。その後、子グモは分散し単独生活に入る。
寿命:1世代は1年あまりと考えられている。
食 性
肉食性で主に昆虫類を捕食する。
噛まれると日本で一番痛いクモと言われ、悪寒、腫れ、発熱、頭痛などの症状が現れる場合がある。
クモの生息に適した環境は、樹林や草原などの植物相が豊かで昆虫が多く生息する場所である。
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