ケラ
 Gryllotalpa africana
分 布
国内では、北海道から沖縄まで日本全国に広く分布する。国外では、東洋熱帯、オーストラリア、アフリカなど世界各国に広く分布する。
分 類 バッタ目 ケラ科
形 態
成虫:体長は雄27〜30 o、雌30〜35 o。体は茶褐色で、全身に黄褐色の短毛が密生する。前肢は鋭い爪のついたこて状の肢となっており、穴掘りしやすいモグラのような形状をしている。体全体が円筒状で、特に前胸部は背板が大きく、背板の前部に小さい頭部がある。両翅の大きさにはかなり個体差がある。
類似種
特異な形態をもつため、見分けを誤るような類似種は国内にはいない。
生息場所
主に河川や水路などの水際の湿った土中にトンネルを掘り、その中に生息する。
生活サイクル
繁 殖
産卵:雌は交尾後10日前後で腐った草などをまるめて作ったトンネル内の産卵室に50〜60個の卵を産卵する。孵化までは約2週間かかる。
出現期:よく分かっていないが、おそらく年1回発生する。3〜4月頃から活動しはじめる。成虫か4齢幼虫で越冬する。
食 性
雑食性で非常に貪食である。様々な種の植物の根や球根を採食するほか、ミミズなども捕食する。
雄は前肢の発音器で「ジー」と鳴く。俗に「ミミズが鳴く」と言うミミズの正体はこの虫である。
ケラの方言は多く、全国で70を越えると言われている。
1分間に約20 p穴を掘り進むことができると言われている。
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