オンブバッタ
 Atractomorpha lata
分 布
国内では、北海道から沖縄まで日本全国に広く分布する。国外では、中国東北部、朝鮮半島、台湾などに分布する。
分 類 バッタ目 オンブバッタ科
形 態
成虫:体長は雄20〜25 o、雌40〜42 o。体は褐色型から緑色型まで様々な段階があり、稀にピンク色を帯びたものもいる。雌に比べ雄は著しく小さい。前胸背は長く扁平で後方に広がる。前縁はほぼ直線状、後縁は鈍角に後方に伸びる。触角はヒモ状で、頭の側面と前胸の側縁下端にイボ状の突起が並ぶ。前翅は腹端を越える長さを持つが、ほとんど飛ぶことはできない。
類似種
ショウリョウバッタの雄とオンブバッタの雌は類似するが、ショウリョウバッタの雄は、後肢の長さがオンブバッタの雌より長いことで区別ができる。
生息場所
陽当たりのよい草原よりも、半日陰のやや丈の高い草地に多く生息する。他のバッタ類に比べ、かなり日陰の部分にも入り込んで生息する。地上よりも植物の上に多く生息する。
生活サイクル
繁 殖
産卵:雌は土中に産卵する。卵で越冬し、翌年の6月頃に孵化する。
出現期:年1回発生する。幼虫は8月上旬〜9月上旬に羽化する。他のバッタ類に比べ最盛期が約1ヵ月遅く、冬にも多くの成虫が見られる。
食 性
草食性で多くの種類の植物を採食するが、他のバッタ類に比べイネ科より双子葉植物を好む傾向がはるかに強く、特にキク科の植物を採食する。
雄が雌の背に乗っている時間が他のバッタ類より長く、交尾をしている時間よりも、ただ乗っている時間のほうが長い。
キクなど栽培植物の葉の害虫となる。
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