ハルゼミ
 Terpnosia vacua
分 布
国内では、本州、四国、九州に分布する。国外では、中国大陸に分布する。
分 類 カメムシ目 セミ科
形 態
成虫:体長は雄が27〜32 o、雌が23〜26 o。体は黒褐色または黒色で、雌にははっきりとした黒紋がある。前翅は無色透明。翅脈は主に淡褐色で先端に向かって黒色を帯び、横脈上に淡褐色紋がある。雄の腹部腹板には、イボ状または棘状の突起がない。雌は雄より小形で、産卵管を少し裸出している。
類似種
エゾハルゼミは、ハルゼミに比べ大型であることや、体が黄褐色で頭部と胸部が緑色を帯びることなどで区別できる。ヒメハルゼミは、ハルゼミに比べ小形であることや、体が緑色で黒色と緑褐色の斑紋を持つことで区別できる。
生息場所
成虫は、平地から低山地のマツ林に多く生息する。幼虫は主にマツ林の樹木の根元の土中に多く生息する。
生活サイクル
繁 殖
交尾・産卵:雌は主にマツ林の枯れ枝に産卵管で穴をあけて産卵する。スギ、ヒノキ林にも産卵する。
幼虫:孵化した幼虫は土に落ち、土中に潜って根に達する。幼虫で越冬し、羽化期の夕方、幼虫は土中から樹木に登って蛹化する。
出現期:年1回発生する。成虫は4月下旬〜6月下旬に姿を見せる。
食 性
成虫は主にマツ科の樹液を吸汁する。幼虫はマツ科樹木の根の汁を吸汁する。

ハルゼミ標本
晴天時に断続的に合唱する。1匹の雄が鳴き始めると、次々に他の雄が同調し、しばらくすると鳴き止む。
本ホームページ内に掲載の記事・写真などの無断転載・無断引用・販売等を一切禁じます
Copyright by 太田川河川事務所