2006年(H18年)の水害
 2006年7月15日〜7月24日/『平成18年7月豪雨』
2006年7月15日頃から、梅雨前線が中国、北陸、中部地方付近に停滞し、断続的に豪雨をもたらした。24時間降水量のアメダス観測開始以降最大値 (統計期間20年以上)が記録されるようになったのは18日以降(同日は3カ所)であった。19日に24時間降水量最大値を更新したアメダス観測所は長野県を中心に11ヶ所(1時間降水量更新は同日無し)となった。18日から19日にかけて、島根、福井、長野などで、主に土砂災害による人的被害や家屋の損壊が発生した。
  (資料参照/『平成18年7月豪雨研究関係情報(2006年7月梅雨前線号災害)』より
/岩手県立大学総合政策学部准教授牛山素行 2006/7/19)
  鳥取、島根両県では、7月15日から24日にかけて、九州から本州付近にのびた梅雨前線の活動が活発となり、大雨となった。これにより、島根県などでは、総雨量が7月の月間平均雨量の2倍を超えるなど記録的豪雨となり、中国地方では山陰を中心に土砂災害や浸水等の甚大な被害が発生した。(↓下表参照)
  (資料参照/『水害レポート2006』より/(社)日本河川協会)
  鳥取県では幸い人的な被害は無かったものの、浸水棟数96棟をはじめ、鳥取県西部を中心に土砂災害や浸水害、農作物等への大きな被害が発生した。また、鳥取市福部町では中小河川の氾濫が観られ、また、岡山県では新見市で土砂災害が発生し、人的被害(1名死亡)が確認された。
  気象庁は、平成18年7月15日から24日に発生した豪雨を、「平成18年7月豪雨」と命名した。
  (資料参照/『災害をもたらした気象事例(平成元年〜本年)> 平成18年7月豪雨』他より
/気象庁ホ−ムペ−ジ他資料)
都道府県名 市町村名 観測所 期間雨量 月間平均雨量 平年比(%)
鳥取県 境港市 587 216.7 271
西伯郡大山町 下市 536 218.1 246
米子市 米子 456 225.9 202
島根県 隠岐郡隠岐の島町 西郷 464 190.1 244
隠岐郡海士町 海士 504 227.0 222
松江市 鹿島 517 216.5 239
松江市 松江 496 240.5 206
大田市 福光 486 230.2 211
(資料参照/『平成18年7月15日から24日に発生した豪雨の命名について
 参考資料「期間雨量が7月の平年値の2倍を超えた地点」』より抜粋/気象庁ホ−ムペ−ジ資料)
主な被害地域  島根県・岡山県・鳥取県 人的被害(名) 死者    5
住宅等被害(棟) 家屋全壊    6 負傷者   12
家屋半壊    4 行方不明    1
一部損壊   76 環境等被害(箇所) 崖崩れ    2
床上浸水  431 橋梁流出   −
床下浸水 1761 河川損壊   −
その他      その他   − 
(資料参照/『災害時自然現象報告書2006年第1号災害時気象速報 平成18年7月豪雨』より
/平成19年8月16日 気象庁)
  島根県の様子
斐伊川水系大橋川の浸水状況(島根県松江市) 斐伊川の浸水状況(島根県出雲市)
斐伊川水系神戸川の浸水状況(島根県出雲市)
(写真/『水害レポート2006』より/(社)日本河川協会)
  鳥取県の様子
(写真/『鳥取の総合的な水害・土砂災害対策の当面の進め方』より/鳥取県)
  岡山県の様子
(写真/『土砂災害 について考えてみましょう。』より/岡山県土木部砂防課)