2006年(H18年)の水害
 2006年9月15日〜〜9月20日/台風13号と秋雨前線による大雨
9月10日21時にフィリピンの東海上で発生した台風第13号は、発達しながら北西に進み、15日には、中心付近の最大風速が45m/sと非常に強い勢力となり、勢力を維持したまま16日早朝に石垣島付近を通過した後、沖縄本島の西海上を北東に進んだ。
  17日には中心付近の最大風速が40m/sと強い勢力で九州地方に接近し、同18時過ぎに長崎県佐世保市付近に上陸した後、九州北部を北東進し、20時頃日本海へと進んだ。この台風と活発な前線の活動により、沖縄県、大分県、長崎県、佐賀県、福岡県、広島県の一部で降り始めからの総雨量が9月の月間平均雨量を超える大雨となった。
  広島県では台風第13号の北上に伴い、山陰沿岸にある秋雨前線に向かって湿った空気が流れ込んだため、大気の状態が不安定となり、局地的に非常に激しい雨が降った。一部の地域では降り始めからの総雨量が9月の月間平均雨量を超えるなど記録的大雨となった。
  台風第13号の接近に伴い,西日本に停滞した前線の活動が活発となった9月16日夕方より県西北部芸北地域を中心とした大雨が発生し、広島市佐伯区湯来町では日雨量が259mmを記録するなど記録的な大雨となった。広島県と広島地方気象台は、大雨により土砂災害発生の危険性が高まった北広島町、安芸太田町に9月16日20時30分に県内で初めての土砂災害警戒情報を発表している。強雨域の拡大に伴い、土砂災害警戒情報の警戒対象市町は5市2町であった。
  (資料参照/『災害をもたらした気象事例(平成元年〜本年)台風第13号』他より
/気象庁ホ−ムペ−ジ他資料)
主な被害地域  広島県・山口県 人的被害(名) 死者   1
住宅等被害(棟) 家屋全壊   4 負傷者  22
家屋半壊   9 行方不明   1
一部損壊 116 環境等被害(箇所) 崖崩れ  19
床上浸水  64 橋梁流出   −
床下浸水 437 河川損壊   −
その他     その他   −
(資料参照/『災害時自然現象報告書2006年第2号災害時気象速報 平成18年台風第13号による9月15日から9月20日にかけての暴風・大雨と突風』より/平成19年9月29日 気象庁)
  広島県の様子
太田川支川根谷川の被災状況(広島市)
(写真/『平成18年水害レポ−ト』より/日本河川協会)
大量に流下した土石の状況(北広島町本地広能川)
(写真/『過去の主な土砂災害』より/土砂災害ポ−タル広島県)
水内川の増水による国道433号の崩落 水内川に架かる橋台の流出(国道433号)
(写真/『平成18年9月16日から18日 秋雨前線と台風第13号による大雨広島県南部(広島市佐伯区湯来町)
現地調査報告』より/広島地方気象台)