1983年(S58年)の水害
 1983年7月20日〜7月23日/梅雨前線(昭和58年7月豪雨災害)
7月20日から21日にかけて、低気圧が日本海を進んで梅雨前線の活動が活発となり、23日にかけて本州の日本海側を中心に大雨となった。特に島根県西部の浜田では、1時間降水量91.0mm(23日)、日降水量331.5mm(23日)を観測するなど記録的な大雨となり、山がけ崩れ、土石流、洪水が相次いで発生し、100名を超える死者・行方不明者が出た。
典型的な梅雨末期の集中豪雨であり、気象庁は『昭和58年7月豪雨』と命名した。
主な被害地域  山口県・広島県・島根県 人的被害(名) 死者   108
住宅等被害(棟) 家屋全壊   968 負傷者   167
家屋半壊  1992 行方不明     4
一部損壊   577 環境等被害(箇所) 崖崩れ     −
床上浸水  7308 橋梁流出   216
床下浸水  8364 河川損壊  6697
その他       その他 11272
(資料参照/山口県・広島県・島根県)
  広島県の様子
広島県戸河内町 広島県戸河内町(明神橋)
広島県加計町(滝山川−川北橋)
(写真/『昭和58年7月豪雨災害誌』より/中国地方建設局)
  山口県の様子
山口県須佐町 山口県須佐町
(写真/『昭和58年7月豪雨災害誌』より/中国地方建設局)
  島根県の様子
7月22日夜半から23日未明にかけて島根県西部を襲った豪雨は、島根県那賀郡を流れる三隅川を氾濫させ23名の犠牲者を出した。
既に氾濫状態であるが、堤防の桜並木の向こうが三隅川で左から右に流れている
桜が流失しており、この辺りの堤防が破堤したもよう。水が盛り上がっているところに三隅大橋がある
水が退いてきた様子。
今もある三隅町役場の屋上に、住民が避難している
(写真/『昭和58年山陰豪雨災害』より/日本自然災害学会災害レポート)
昭和58年7月洪水で江の川の氾濫により浸水した家屋
(江津市川平付近)
昭和58年7月豪雨で氾濫する出羽川
(邑南町三日市出羽大橋)
(写真/『島根の治水・砂防事業の当面の進め方』より/島根県)