平成11年9月24日の様子ようす

雨は、24日の5時頃より降り始め、中国地方の広い範囲に強雨をもたらしました。時間当たり雨量は太田川水系では、松原で80mm、筒賀で77mm、湯来で73mm。大谷では68mmと観測史上最大を更新し、最大3時間雨量についても大谷、筒賀では138mmと観測史上最大を更新、総雨量では太田川水系で尾谷と筒賀で165mm、松原で164mmを観測しました。今回の降雨の特徴は、台風の伴った雨雲により台風が中国地方に最も近寄った24日8時から14時ごろにかけて、観測史上最大を更新する時間雨量60mmを超える激しい雨を観測した点にあります。

短時間で100mmを超える豪雨のため、24日10時頃から、太田川の各水位観測所の水位が急激に上昇しました。加計水位観測所では、9時50分から10時50分の1時間で3.00m、飯室水位観測所では11時から12時の1時間で3.30m、矢口第一観測所では12時10分から13時10分の1時間で3.31mと、急激な水位上昇を記録しました。

また太田川上流に位置する土居水位観測所では、昭和54年の観測開始からの最高水位3.37mを記録し、太田川の基準地点である矢口第一水位観測所でも、平成11年6月29日の6.04mを上回る6.12mのピーク水位を観測するなど、大きな出水となりました。矢口第一での6.12mの記録は、太田川放水路が完成した昭和42年から見ると3番目の記録となります。