佐波川の特性を生かし、水と緑の環境を保全・創出、個性豊かな活力ある地域づくりを支援するとともに、安全で安心して暮らせる国土づくりを目指します。

佐波川概要

流域の概要

 佐波川は、その源を山口・島根県境の三ツヶ峰(標高969.6m)に発し、山間峡谷部を流れ、島地川等の支川(本川に合流する河川)を合わせ、その後、防府市街地北部を流れ、周防灘に注ぐ、幹川(佐波川本川)延長56km、流域(集水)面積460km2の一級河川です。年間降水量は山口市徳地堀より下流域で約1,800mm、上流域・周南市域で約2,000mmです。
 佐波川流域は山口県のほぼ中央に位置し、その流域は防府市、山口市、周南市の3市からなっています。
 山間峡谷部を流れる山口市徳地堀より上流部は、河川の勾配が1/100以上の山地渓流で、アカザやアマゴが生息しています。 中流部は河川の勾配が約1/300〜1/450で、固定堰(ゲートなど可動部分の無い堰)が随所に存在し、堰上流の貯水区間と瀬が連続しており、水際の穏やかな流れには、オヤニラミやスナヤツメなどが生息しています。 防府市上右田より下流部は河川の勾配が約1/500と比較的急流で、本流は左右に蛇行し砂州が交互に形成しています。 下流域でありながら水質が良好であるため清流を好むゲンジボタルが生息し、また、新橋付近はアユの産卵場となっています。
佐波川周辺地図

ページの先頭へ戻る

佐波川の整備

佐波川水系河川整備基本方針

 佐波川水系の長期的な整備目標を定める「佐波川水系河川整備基本方針」を平成18年11月1日に策定しました。この「佐波川水系河川整備基本方針」は、佐波川の将来あるべき姿、どの様に整備するべきかに関する基本事項(方針)を「治水(洪水対策)」、「利水(水の利用)」、「環境(自然への配慮)」の3つの視点から定めています。

治水(洪水対策):災害発生の防止または軽減

 佐波川の豊かな自然環境に配慮しながら、堤防の新設、河川内の土砂堀削、固定堰の改築により川の断面積を拡げ、水衝部(洪水流が河岸に向かってぶつかる箇所)等に護岸等を整備するとともに漏水対策や堤防強化を図り、計画規模の洪水を安全に流下させます。
 堤防等の河川管理施設の機能を維持するため、巡視等により河道の状況を的確に把握し、維持補修等を計画的に行い常に良好な状態の保持に努めます。

利水(水の利用)

流量配分図
 河川の適正な利用及び流水の正常な機能の維持を行うため、農業用水・工業用水など水利用者等関係機関と連携して、今後も必要な水量の確保に努めます。
 渇水等の発生時の被害を最小限に抑えるため、情報提供を行うとともに、農業用水・工業用水など水利用者相互間の利用の円滑化等を関係機関と連携して推進していきます。

環境(環境への配慮)

 佐波川の流れが生み出す豊かな自然と清らかな水の流れの保全を図るとともに、水辺空間や河川利用に関する多様なニーズを踏まえ、地域に親しめる河川環境整備と保全に努めます。

ページの先頭へ戻る

佐波川改修事業

鈴屋・奈美地区堤防改修事業

 防府市鈴屋・奈美地区は佐波川の中流部に位置し、当地区のほとんどの堤防が低く細い弱小堤です。 川幅も狭いため、川幅を広げる引堤(洪水を安全に流下させるため、堤防を現在の位置より堤内地(堤防によって守られる住居や農地のある側)へ移動させるとともに堤防を高く、また幅広にする)事業を実施しています。
事業前の防府市鈴屋・奈美地区 事業中の防府市鈴屋・奈美地区

ページの先頭へ戻る

河川維持管理

 洪水を安全に流下させるためや適正な河川利用のためパトロールや点検等を行い、堤防や護岸、樋 門など施設の維持補修や、洪水の流れを悪くしたり流木の発生源となる河川内の樹木伐採などを行っ ています。河川の利用が多くなるゴールデンウィークや夏休み前には、利用者が安心して河川に接する ことができるよう点検を行っています。また、伐採 した樹木や刈草の無償提供などにより維持管理コスト の縮減に取り組んでいます。
樹木伐採前の状況 樹木伐採後の状況 水辺安全利用点検の状況

ページの先頭へ戻る


事業概要一覧に戻る