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中国地方の活動報告6

団体名:口羽をてごぉする会(旧「集落支援センター創設協議会」)
事業名:集落支援センター創設プロジェクト
活動地域:島根県邑南町口羽地域

活動報告
  私たちが活動している島根県邑南町口羽地区は、人口約800人、世帯数約400戸、高齢化率は平均52%で、中には高齢化率100%の小規模な集落もあります。
  H19の国土施策創発調査により、モデル集落を選んで調査を行ったことで、小規模高齢化地域には中間支援組織がどうしても必要だと結論づけました。そのため、H20,H21に「新たな公」モデル事業により、集落支援センター創設をめざし、協議会を組織して様々な取組みを行いました。
  まず、口羽地区の20集落すべての高齢者世帯を訪問調査し、暮らしぶり、田んぼの所在、長男の他出先・連絡先等をまとめた世帯者カードを作成しました。高齢者といっても、75歳未満の人は地域ではまだまだ青年団のように頑張っています。車の運転もできたりし、自立していますから、75歳以上の夫婦世帯、65歳以上の独居世帯を調査対象としました。調査の結果、「安心して暮らす」「地域資源を守る」「楽しく暮らす」の3要素があれば地域で暮らし続けることができるとわかり、それを支えるために集落支援センターを創設しました。
  モデル事業終了後、センターを持続していくためには資金が必要なので、コミュニティビジネス等、収益事業を模索しています。また、協議会には草刈り等の実働ができる人材がいないので、H22.11に「口羽をてごぉする会」という行動隊を作りました。地域の公認を得て、公的な援助を受けやすくするために、地区社会福祉協議会の特別委員会という形態で立ち上げました。
  「安心して暮らす」ためには、買い物や医療に必要な交通支援、草刈や除雪の代行、声かけ等の安否確認が必要ですし、将来的には地域の会計事務や葬儀事務の代行もしなければならないと考えています。「地域資源を守る」ために、耕作放棄地の農作業代行、獣害対策、営農集団形成支援及び事務代行等を考えています。「楽しく暮らす」ためには、地域住民が気軽に集まれるサロン、相談窓口を確保する必要があると考えています。
  現在、主な事業としては、毎月1回のお出かけバス事業、2集落の農地水環境事務代行を実施中で、獣害対策については実用化を目指して実験中です。また、除雪の請負も行っています。そして、ふるさと米の出荷。現状では、これらの事業による収益で必要経費を賄い、赤字にならない程度に運営していますが、将来的にはコミュニティビジネス等の収益事業を発展させ、専従者1人を置いた事務所を開設できるように、頑張っていきたいと考えています。
発表者:口羽をてごぉする会、小田博之氏

発表者
口羽をてごぉする会 小田博之氏
発表資料

活動報告
質疑応答
質疑
専従者を配置したいとのことですが、集落支援員制度を活用してはいかがですか?
応答
集落支援員制度も一つの方法ですが、行政を通じての派遣なので、すぐには取り組めません。
行政は各地域を平等に扱うことが原則的立場なので、整うのに時間がかかってしまいます。
また、受け入れる地域の中には、支援員を単なる草刈作業員と扱ってしまって、支援員のやる気をそいでしまう事例も見受けられるため、やまなみ大学さんの地域コーディネーター育成プログラムのような仕組みにより、支援に来る人と受け入れる側の人との考え方のギャップを解決すべきだと思います。
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国土交通省中国地方整備局 建政部 計画・建設産業課