ホーム>中国地方の活動報告
中国地方の活動報告3

団体名:松平村塾×松平ラボ
事業名:「1社1村交流による持続可能な地域づくりモデルの構築~企業と農村の戦略的互恵関係の構築による地域維持のあり方検証~」
活動地域:島根県江津市松平地区(松川町,川平町)

活動報告
  島根県の中央部に位置する,江の川を挟んだ松川町,川平町をあわせた松平(まつひら)地区は,高齢化が進み,空き家,耕作放棄地も増えています。このままではコミュニティ存続も危ういと考え,有志が集まりH19にまちづくりを目指す「松平村塾」を立ち上げました。組織を立ち上げたものの,何からはじめたらよいのかわからず,そのうち議論するのも疲れ果てていました。そのような状況の中,江津市職員の方が参加され,その方を通して島根大学の作野准教授を紹介されました。やがて,作野准教授の研究室分室であるサテライトラボラトリー「松平ラボ」が開設されました。こうして,協働の地域づくりがスタートし,シンクタンクとしての「松平ラボ」と,実践部隊としての「松平村塾」という役割分担が明確化しました。そして,いつしか活動の単位を「松平村塾×松平ラボ」と称することとなり,一体となって活動するスタイルが確立しました。

  H21に実施した「新たな公」モデル事業では,企業のCSR活動と連携し,社員の方に農作業体験をしていただく等,地域をあげての交流活動を行いました。若い人が田舎にきて楽しみ,感動する様子を目の当たりにし,私たちも自信を持つことができました。そこで,モデル事業終了後も交流活動を発展させ,私たちの側から都会へ乗り込む「軽トラ朝市」を広島市内で実施し,たくさんの人に来ていただきました。また,「村を消すな!明日へつながるセミナー」を年3回開催し地域全体で地域づくりを学ぶ活動も実施しています。この他,交流活動だけでなく,墓掃除や草刈りを行う「たすけ愛隊」による地域支援活動に取り組むとともに,毎月,戦略会議を実施し,地域づくりの方向性を見失わないようにしています。

  また,常駐する人材確保が課題ですが,島根大学の学生さんが献身的に参加いただいています。学生さんの著作「松平の歩き方」は,地域にとって宝となるものです。

  これらの活動により,地域に笑顔が戻ったことが一番大きな成果です。そして,高齢化は田舎,都会を問わない問題だと気づきました。田舎の癒しを都会に提供できるよう,これからも活動を続けていきたいと思っています。
松平村塾×松平ラボ:発表者

発表者
松平村塾 松原利直氏
発表資料

活動報告
質疑応答
質疑
中間支援機能に必要な資金はどのようにして得ていますか? また,行政からの支援について要望はありますか?
応答
やはり行政の支援に頼らざるを得ず,「新たな公」モデル事業終了後は,農林水産省の補助をいただいています。
金額的にはわずかですが,その金額で沢山の元気が生まれ,効果は大きいと思います。
しかし,これから先は,梅干し・味噌造りなど,少しずつでも収入を得る事業も行い自立の方向性を見出したいと考えています。
自立するまでの間,行政からの支援を希望します。
ページのトップへ
国土交通省中国地方整備局 建政部 計画・建設産業課