一般国道2号 福山道路

福山道路への主な質問及び回答

平成18年4月21日に頂いた御質問とその回答

【問】
  1. 交通渋滞の定義について(2004年12月27日付け公開質問状)国、県、市(以下当局という)の回答は
    • ①交通渋滞の定量的基準については定められていない。
    • ②対策を行うべき主要渋滞ポイントについては「人口集中地区」においては渋滞長1kmもしくは通過時間が10分以上の交差点とする。
    • ③それ以外の地区では渋滞長500mもしくは通過時間が5分以上の交差点とする。
    * ちなみに、ラジオ等で放送されている道路交通情報では、
    • 山陽自動車道などの郊外部の高速道路は時速40km以下の場合
    • 都市部の高速道路は時速20km以下の場合
    • その他の道路は時速10km以下の場合を渋滞と判断されている。
 再質問
  1. 「人口集中地区」とは、どこか、その基準をお示しください。
  2. ラジオ等で放送されている道路交通情報は参考資料なのか、交通渋滞の定義に含まれるのかお示しください。
【回答】
1. について
 人口集中地区は総務省統計局が実施している国勢調査において,都市的地域の分析のために設定したもので,国勢調査の基本単位区等を基礎単位として,原則として人口密度が1平方キロメートル当たり4,000人以上の基本単位区等が市区町村の境域内で互いに隣接して,それらの隣接した地域の人口が国勢調査時に5,000人以上を有する地域とされています。詳しくは,総務省統計局HPに掲載されていますので参照願います。
  (人口集中地区)
   http://www.stat.go.jp/data/chiri/1-1.htm
 また,福山市における最新の人口集中地区(平成12年度)は,別紙1のとおりです。

2. について
 交通渋滞については,前回の回答どおり定量的基準は定められておらず,あくまで道路交通情報における判断基準です。
【問】
  1. 「福山市の市街地を中心に朝夕のラッシュ時ばかりでなく、慢性的交通渋滞が発生している状況です」と事業説明会資料の冒頭で述べていますが、いつ、どこで、何が原因で慢性的な交通渋滞なのかお示し下さい。
    当局の回答
    • ①交通需要の増大に道路整備が追いつかない。
    • ②南北連絡道路を受ける東西軸が国道2号のみである。
    • ③既存の幹線道路が放射型であることから自動車交通が中心部に集中しやすいためと考えられます。
    • ④南北交通や東西交通の機能を強化し,中心部への流出入の分散や通過交通の排除を図る放射環状型の幹線道路網を構築する必要がある。
    現在の主な渋滞箇所は
    • ①国道2号の神島橋周辺から明神交差点周辺までの間。
    • ②国道182号の福山市民病院入口交差点周辺から明神交差点周辺までの間。
    • ③国道2号府中分れ交差点周辺から県道福山鞆線のリーデンローズ周辺までの間。
    • ④「河川・内港を横断し,交通が集中しやすい」鶴ヶ橋周辺・山手橋周辺、入江大橋・水呑大橋周辺
 再質問
  1. 現在の主な渋滞箇所①~④は、交通渋滞の定義で言えば②か③か、それ以外のものか、お示しください。また、それぞれの要因を提示下さい。
  2. 人口は2005年国勢調査結果を基に、2010年、2020年、2030年、2040年、2050年の予測交通量とその要因、根拠をお示し下さい。
    • ①東西交通(国道2号,山陽道)
    • ②南北交通(182号,国道2号府中分れ交差点周辺、山手橋周辺、入江大橋、水呑大橋周辺、鶴ヶ橋周辺)をお示し下さい。
  3. 当局は、1999年5月に「福山道路と関連する道路の都市計画(案)への質問と意見について(回答)で、2010年(平成22年)の東西予測交通量を113,000台/日と示されております。僅か6年で20%近い大幅な減少である。どうして、こんなに違いが発生するのでしょうか、その要因、具体的にお示し下さい。
  4. 免許保有者数と自動車保有台数(車種別)について全国と福山市をお示し下さい。
    • ①実績(1995年、2000年、2005年)
    • ②将来予測(2010年、2020年、2030年、2040年、2050年)
  5. 1995年、2000年、2005年の主な渋滞箇所①、②、③、④、それぞれについて、時系列の渋滞内容(交差点別の渋滞長、通過時間)をお示し下さい。

【回答】
1. について
 「交通渋滞の定義で言えば②か③か」の意味がよくわかりませんが,2005年2月28日付け「福山道路等建設計画に対する公開質問状について(回答)」の2―②で回答した箇所は,主要渋滞ポイントとして位置づけられた箇所周辺や渋滞が著しい箇所周辺を例示したものです。これらの箇所で渋滞が発生している要因は,同回答で示したとおりです。

2.ついて
 将来予測交通量については,ご質問の条件で予測はしておりません。

3. について
 1999年(平成11年)5月の資料は,川口学区を対象に,関係断面における山陽自動車道51,000台/日,国道2号45,000台/日及び福山道路42,300台/日と示したもので,合計では138,300台/日となります。
 2005年(平成17年)2月に公開質問状に対して回答した2030年(平成42年)の予測交通量は,福山市における東西交通量との質問の主旨にあわせ,津之郷町付近の断面における合計約113,000台/日を示したものであり,予測年次や集計断面が異なるため単純に比較することはできません。

4. について
 全国の免許保有者数の実績,自動車保有台数(車種別)の実績および自動車保有台数(車種別)の将来予測は,次のHPを参照願います
 警察庁HP
 http://www.npa.go.jp/toukei/menkyo/menkyo7/h16nen_main.pdf (免許保有者数の実績)
 国土交通省HP
 http://www.mlit.go.jp/jidosha/topbar/data/data2005/05_1.pdf (自動車保有台数の実績)
 http://www.mlit.go.jp/road/kanren/suikei/6-2.pdf (自動車保有台数の将来予測)

 市町村別免許保有者数は,つぎのとおりです。

各年12月末時点,単位:人

福山市 芦品郡新市町 沼隈郡内海町 沼隈郡沼隈町 深安郡神辺町
1995年 216,308 13,242 1,842 7,915 24,463
2000年 236,437 13,792 1,899 8,229 26,359
2005年 271,939 27,352

広島県警察本部運転免許課より資料提供


 現在の福山市の範囲における車種別自動車保有台数は,つぎのとおりです。なお,2005年度(平成17年度)の車種別自動車保有台数は公表されていません。

1995年度(平成7年度)


 2000年度(平成12年度)

中国運輸局自動車技術安全部管理課より資料提供

 福山市の将来予測自動車保有台数(車種別)及び将来予測免許保有者数についてはありません。

5. について
 1995年(平成7年)については資料がないため,1997年(平成9年),2000年(平成12年),2005年(平成17年)の資料を別紙2として添付します。
【問】
  1. 交通渋滞の緩和にどのような対策をとっているのか、離合困難な危険な道路の拡幅、右左折レーン、高架・地下道の設置、橋を効果的に架ける等生活道路の整備計画があるのならお示し下さい。
    当局の回答
    • ①最近の交差点改良の実施例は
    • 石原トンネルの整備
    • 高屋川左岸線等の道路整備
    • 国道2号の神島橋西詰交差点
    • 津之郷交差点
  2. ②現在、実施中や今後予定しているもの
    • 福山港洗谷線の整備
    • 国道2号の福山自動車学校前交差点
    • 赤坂バイパス東口交差点
    • 横尾交差点の改良
    • 入江大橋北詰交差点の改良
    • 山手橋の架け替え
 再質問
  1. ①、②、それぞれに実施、計画した要因は何ですか、費用と工事期間、見込み額、見込み期間をお示し下さい。
  2. それぞれ、改良後の効果と、その後の状況について具体をお示し下さい。
  3. 予定のものについて、現状と予測効果をお示し下さい。
【回答】
 2005年2月28日付け「福山道路等建設計画に対する公開質問状について(回答)」では,「最近の実施例としては,石原トンネル整備,高屋川左岸線等の道路整備や国道2号の神島橋西詰交差点・津之郷交差点等の交差点改良があります。」と回答しており,石原トンネル整備,高屋川左岸線等の道路整備は交差点改良ではありません。
事 業 名 計画理由および(予測)効果 事業費(億円) 事業期間
石原トンネル  国道182号などに集中している都市圏南北方向の交通を分散し,渋滞の軽減を図ることを目的として計画したものであり,整備したことにより南北方向の交通分散による渋滞緩和が図られました。 約102 H元年度から
H12年度
高屋川左岸線  高屋川右岸線は幅員が狭小であることから北から南への一方通行となっていたため,南から北への交通が山手橋を経由して芦田川右岸交差点で合流し,夕方のラッシュ時を中心に山手橋周辺及び大渡橋周辺で慢性的な交通渋滞が発生していた。このため,山手橋以北の交通分散による渋滞緩和を図ることを目的として計画したものであり,芦田川左岸線の山手橋以南区間の渋滞解消,芦田川右岸線の大渡橋以南区間の渋滞解消,芦田川右岸線の山手橋以南区間の渋滞緩和,津之郷奈良津線の山手橋以東区間の渋滞緩和が図られました。 約16 H11年度から
H16年度
神島橋西詰
交差点
 ※福山河川国道事務所HPにおいて資料掲載していますので参照願います。「一般国道2号福山市神島橋西詰交差点~赤坂バイパス東口交差点(4交差点)の改良事業の整備効果について(H18.4.27)」 約4
(工事費)
H13年度から
H15年度
津之郷交差点 約9(工事費) H13年度から
H15年度
福山自動車
学校前交差点
約4(工事費) H14年度から
H16年度
赤坂バイパス東口交差点 約1(工事費) H16年度から
H17年度

事 業 名 計画理由および(予測)効果 事業費(億円) 事業期間
福山港洗谷線  新都心として施設整備が進んでいる内港周辺地区で交通渋滞が発生しているため,広島県の港湾整備事業と整合を図る中で事業化したものであり,内港周辺地区の渋滞緩和及び入江大橋周辺の渋滞緩和を図ることを目的としています。 約15 H10年度から
H21年度(予定)
横尾交差点  昭和11年供用の鶴ヶ橋が老朽化しているうえ,県道加茂福山線と国道313号の交差点に,福塩線の踏切が隣接している特殊な構造により渋滞が慢性化しているため計画したものであり,鶴ヶ橋の架け替えによる大型車通行への対応とともに,特殊な構造を解消することによる渋滞解消を目的としています。 約25 H13年度から
H24年度(予定)
入江大橋北詰交差点  入江大橋北詰交差点では,曙町方面から鋼管町方面へ向う右折車両が右折レーン内に収まらず,直進車線にまで滞留して交通渋滞の大きなひとつの要因となっているため計画したものであり,入江大橋周辺の渋滞緩和,並びに歩道整備による歩行者・自転車の利便性・安全性の向上を目的としています。 約120 H17年度から
H20年代半ば(予定)
山手橋の架け替え  山手橋周辺では橋上における右折車両の滞留によって,直進車両の交通が妨げられることにより,慢性的な交通渋滞が発生しているため,橋梁部に右折車線を設置する必要があることから,事業化したものであり,山手橋周辺の渋滞緩和を図ることを目的としています。 約46 H15年度から
H23年度(予定)

【問】
  1. 具体的ソフト施策案として、①ノーマイカーデイ、②パーク&ライド、③時差出勤の推奨などがあるとし、「ノーマイカーデイ」に取り組み一定の効果が確認されたので、今後、浸透し定着するよう努めてゆくとしています。
 質問
  1. ①について一定の効果とは何か、お示し下さい。
  2. ②、③についても内容の具体をお示し下さい。
  3. 1.2.を踏まえて、今後の取り組み、方針をお示し下さい。
  4. 公共交通の有り様、位置付け、施策、取り組みについて当局の計画、見解をお示し下さい。
【回答】
  1. について
     福山河川国道事務所HPにおいて資料掲載していますので参照願います。
     ノーマイカーデーの実施結果報告(H17.3.18)
  2. について
    ・パーク&ライド
     都市の中心部に移動する際に,都市周辺部でマイカーから公共交通機関へ乗り換える手法のことをいいます。このうちバスへ乗り換えるものをパーク&バスライド,鉄道に乗り換えるものをパーク&レールライドといいます。効果的な実施には,多くの場合,乗り換え拠点の駐車場,公共交通機関,バスレーンの整備等が必要になります。
    ・時差出勤
     時差出勤は,自動車交通がある一定時間に集中し,通勤交通による渋滞が発生している地域において,地域の事業所全体または一部の始業時間と終業時間を変更するもので,交通量を分散させ,交通渋滞の緩和を促すものです。
  3. について
     交通渋滞の対策手法には交通容量を拡大するハード施策と,交通需要を調整するソフト施策があり,福山市の渋滞対策もハード施策とソフト施策を組み合わせ,総合的に実施することで効果が上がると考えています。
     当面の渋滞緩和策としては,信号調整,交差点改良,既存道路拡幅などのハード施策を計画・実施しているほか,ソフト施策においても,地域への定着性が高く,かつ効果的な施策を模索しているところであり,どの施策がより多くの市民や企業に理解と参画を得られるかを把握するために,交通社会実験を実施しているところです。
     具体的なソフト施策案としては,ノーマイカーデー,パーク&ライドや時差出勤の推奨などがありますが,2003年度(平成15年度)からは渋滞緩和と環境負荷の低減を目的とした「ノーマイカーデー」に取り組んでおり,2005年度(平成17年度)からは,月に1回以上好きな日に自由な方法で年間を通じて,ノーマイカーを実践していく新たな取組みを展開中です。
     なお,これらの取り組みは,一時的あるいは部分的な渋滞緩和には効果があると考えておりますが,将来にわたって都市圏全体の交通渋滞を解消・緩和するためには,放射環状型の幹線道路網を構築する必要があり,現在,福山道路等の幹線道路網の早期整備を推進しているところです。
  4. について
     福山市の公共交通は,鉄道とバス等によって構成されていますが,自動車利用の増加が著しく,道路における交通渋滞の慢性化などの要因により,バスの定時制が損なわれ,特にバス利用の減少が深刻化しています。また,民間バス事業者による不採算路線の廃止や減便による運行の縮小などが行われ,今後,市民生活への影響が懸念されているところです。
     こうした状況を踏まえ,福山市において「福山市生活バス交通利用促進計画(2006年3月)」を策定し,地域特性に応じた運行形態や市民に利用しやすい路線の構築など,市民生活を支える交通手段の確保を図ることとしています。
【問】
  1.  財政は国・地方共に危機的状況にあります。少子高齢化が進む中で経済規模は小さくなり、社会保障費の増大は国民に、より大きな痛み(負担)を強いることとなります。一方、財政再建は地方への交付税、補助金等の減額は避けられない。さらに、利益者負担という名の元で地元負担割合は将来的には増大するでしょう。そんな中で福山道路等6路線の費用は4,000億円を超える事業になると予測される。
 質問
  1. 一期建設計画での費用は
    • 福山道路      約1,700億円
    • 福山西環状線   約 700億円
    • 福山沼隈道路   約 400億円と見込み額を提示された
      これは暫定2車線のものですか?
    • 多治米川口線、川口蔵王線について積算しておりませんとの回答ですが、総費用、総負担が不明のままでは、建設計画の可否を判断できない、責任も持てません。費用、負担額をお示し下さい。
  2. 上記見込み費用の内訳をお示し下さい。(建設費、土地等買収費、住宅移転費、環境対策費、その他具体的に)
  3. 福山道路等6路線の残り3路線の着工時期と完成予定及び費用とその内訳をお示し下さい。(建設費、土地等買収費、住宅移転費、環境対策費、その他具体的に)
  4. 国、地方の費用負担割合は、概ね
  • 国道                          国2/3、県1/3
  • 県道(西環状線、福山沼隈道路、神辺水呑線)国1/2、県1/2
  • 多治米川口線、川口蔵王線の負担割合をお示し下さい。
  1. 費用便益比について
    • 福山道路(長和ICから赤坂ICまで) 2,5
    • 福山西環状線              3,8
    • 福山沼隈道路              3,7となっておりますとの回答ですが、具体的な根拠を示すよう求めていますが、改めて判断できるものを提示して説明するよう求めます。
  2. 国も県・市ともに財政事情は危機的状況にあり、国は、公共工事をを欧米並みに(GDP比率を)するために、大幅な減額(今の1/3程度に)を検討しております。広島県は一般会計予算の2倍近い借金を抱えております。一方で高齢化が進み社会保障費は年々増大し、国民に一層の負担を求めようとしています。
    財政再建の方向が定まり、建設費が賄える見通しが立つまで福山道路等6路線の建設計画は凍結すべきと考えます。
    見通しがあるならその具体的根拠をお示し下さい。
【回答】
1. について
 ご質問にある福山道路,福山西環状線,福山沼隈道路の事業費については,2005年4月28日付け「福山道路等建設計画に対する公開質問状への回答書に関する口頭質問事項について(回答)」の2)1で回答しているとおり,全体事業費の概略の試算です。「一期建設計画」や「暫定2車線」の事業費ではありません。
 多治米川口線・川口蔵王線の事業費等については,国庫補助金の申請時に積算します。

2. について
 福山道路は,概略の試算で100億円/km×16.5kmと見込んでいます。
 福山西環状線,福山沼隈道路の事業費の内訳は,次のように見込んでいます。
単位:億円
路 線 名 工事費 用地補償費 備    考
福山西環状線 580 120 遮音壁,排水性舗装,裏面吸音板などの環境対策費は工事費に含まれる
福山沼隈道路 300 100 同  上
3. について
 神辺水呑線の事業費についてはありません。
 多治米川口線・川口蔵王線の事業費については1,で回答したとおりです。

4. について
 多治米川口線・川口蔵王線は国庫補助事業での整備を予定しており,その場合の負担割合は概ね国1/2・市1/2となります。

5.について
 費用便益比の根拠については,2005年2月28日付け「福山道路等建設計画に対する公開質問状について(回答)」の3-②,2005年4月28日付け「福山道路等建設計画に対する公開質問状への回答書に関する口頭質問事項について(回答)」の別紙2で回答したとおりです。なお,福山道路については,事業再評価に際し見直した結果を以下に示します。
* 福山道路 (瀬戸町長和~赤坂町L=3.3km)

<便益>

走行時間
短縮便益
走行費用
減少便益
交通事故
減少便益
合計
基準年 平成17年度
基準年における現在価値 404億円 46億円 24億円 474億円


<費用>

事業費 維持管理費 合計 B/C
基準年 平成17年度 1.8
基準年における現在価値 248億円 15億円 263億円

※ 事業再評価(平成17年度)


6. について
 財務省主計局「我が国の財政事情(18年度政府案)(平成17年12月)」によれば,平成18年度末公債残高については,約542兆円(見込み),国民一人当たり約424万円とされており,財政健全化のため,歳入・歳出両面からバランスのとれた財政構造改革が推進されているところです。公共投資をみても,平成18年度の公共事業関係費は,平成10年度と比べ半減している状況ですが,コスト縮減等を行いつつ,真に必要な道路は計画的に整備を進めていく必要があると考えています。
 また,質問の中で海外との比較がなされていますが,我が国は欧米と比べて脆弱な国土・自然条件であり,社会資本の整備水準も異なることから,両者を一概に比較できるものではないと考えています。福山道路等は,市民生活の安全性・利便性向上,社会・経済活動や都市間交流の活性化,環境負荷の軽減等を図るため,真に必要な道路として,計画的,重点的に整備を進めていきます。
 広島県の「平成18年度当初予算の概要」によると,平成18年度末県債残高は,1兆8,447億円(見込み)となっており,健全な財政基盤の確立に向けて,平成18年度は,内部努力の徹底や施策の見直し,歳入の確保など,引き続き,計画的かつ着実に財政健全化に取り組みます。なお,広島県の道路整備については,「広島県新道路整備計画」に基づき,選択と集中による効率的・効果的な事業実施を行っているところです。その中で福山西環状線は地域高規格道路として,福山沼隈道路は交流促進型広域道路として,本県の中枢性の強化,産業振興の基盤強化,物流の効率化に資する重要な道路と位置付け,重点的に整備を推進することとしています。
 福山市における地方債については,平成18年度末の現在高見込額で,168,199百万円となっており,公債費元金償還額の範囲内での新規市債の発行,及び繰上げ償還による現在高の縮減など,公債費対策に取り組んでいるところです。
 また,市全体としての財政健全化については,行財政改革大綱を制定して,施策・事業の選択と重点化による経費の節減・合理化などに,全庁で取り組んでいるところであり,福山道路等の幹線道路整備は,将来にわたって交通渋滞を解消・緩和し,市民生活の利便性・安全性の向上や,社会・経済活動の活性化などを図るものであることから,その必要性・重要性・緊急性などを勘案して重点施策に位置づけ,早期整備を推進しているところです。
【別紙1】
人口集中地区
拡大
【別紙2】




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