一般国道2号 福山道路

福山道路への主な質問及び回答

平成18年8月24日に頂いた御質問とその回答

【問】
1 赤坂バイパス早戸交差点付近の騒音測定結果について
2004年10月に騒音測定、交通量調査が実施され、2005年11月に遮音壁設置後の騒音測定、交通量調査が行われ、その結果がホームページに掲載されている。
騒音の測定値についてみると、遮音壁設置後の騒音レベルは、設置前に比し、単純平均で
昼間:約1db、夜間:約3dbの減少となっている。
この結果について質問します。
(1)交通量合計が対策前:45772台/日、対策後:41677台/日で、対策後の測定調査日の交通量が4095台/日(約1割)少なくなっています。交通量の減少による、騒音レベルの低下は、昼間、夜間それぞれ、計算上何dbに相当しますか。
【回答】
 道路交通騒音に影響を与える要因には,自動車単体の騒音の大小に加え,交通量,大型車混入率,走行速度,道路構造,道路からの離隔などがあり,これらが様々に組み合わされることにより,沿道の騒音レベルが決まります。
 ご質問の「計算上何dBに相当するか」については,該当地点での検証はしておりませんが,参考まで「道路交通騒音対策の充実強化について(中間とりまとめ)」(平成12年8月 道路交通騒音対策検討会)では,次図のとおり,交通量と騒音レベルの関係が示されていますのでご参照下さい。


出典:「道路交通騒音対策の充実強化について(中間とりまとめ)」(平成12年8月 道路交通騒音対策検討会)


(道路交通騒音対策の充実強化について(中間とりまとめ))
   http://www.env.go.jp/press/file_view.php3?serial=955&hou_id=1434
【問】
(2)Aさん、Bさん宅の騒音測定値について、質問します。
時刻別の交通量(合計交通量)と、騒音レベルの関係をみると、交通量の変化に対応して騒音レベルが増減しています。
遮音壁の設置前後における騒音測定値を比較すると、1時間当たりの交通量の少ない時間帯(夜間等)では、遮音壁設置後の測定値が低下している。
しかしながら、交通量の多い時間帯(朝夕等)では、遮音壁設置後の騒音測定値の低下は、わずかで交通量の減少の効果が大きく、遮音壁設置の効果殆どないように思われます。
この原因について、分かりやすく、説明して下さい。
【回答】
 今回の早戸交差点付近での騒音対策においては,対策前の現地測定で騒音の環境基準を超過していたCさん宅を主な対象として,赤坂バイパスに低騒音舗装を敷設する他,既設遮音壁の改良(遮音壁のかさ上げ等)を行い,質問(4)に対する回答で示すとおり低減効果が得られていますが,当該箇所には高さ1~3mの既設遮音壁があったことや,赤坂バイパスに並行する市道からの騒音は従前どおりであること,さらに早戸交差点開口部からの影響が残ることから,測定箇所によって低減効果に差が出ているものと考えています。
【問】
(3)交通量と騒音の大きさについて
1時間毎の交通量(合計交通量)と騒音測定値の相関をみると、1時間当たりの交通量と騒音の大きさは、交通量が増加するにつれ、ほぼ直線的に騒音も大きくなっている。
とくに1時間当たりの交通量が、2500台~3000台位を超えると、対策後の方が騒音レベルが高くなる事も予想されるが、このことについて、遮音壁対策との関係について説明をお願いします。
【回答】
 道路交通騒音対策の1つである遮音壁は,直接的に騒音を遮断し音のエネルギーを損失させて音を低減させるものであり,騒音の大きさ等の条件が同じであれば,遮音壁を設置することにより一定の低減効果が現れます。
 しかしながら,騒音の要因となる交通量,大型車等の車種構成及び走行速度等は変動するものであるため,それらの影響が対策前より大きくなって,遮音壁の減音能力を超えてしまう場合には,対策後の騒音レベルが高くなる可能性もあります。
 なお,遮音壁等の騒音に係る道路構造対策については,騒音の環境基準と整合が図られるよう検討しています。
【問】
(4)今回の遮音壁設置工事による、騒音の減少について、予測値(計算値)と対策後の実測の関係に、ついて、数値で分かかりやすく説明して下さい。
【回答】
 
 赤坂バイパス早戸交差点付近の騒音対策に係る予測については,対策前の実測値が騒音の環境基準を超過していたCさん(St.5)とその隣接のBさん(St.3)の地点で行っており,予測値と対策後の実測値については下表のとおりです。
地点 測点の高さ
(m)
時間区
分※1
環境基準
(dB) ※2
対策前の
実測値(dB)
※3
対策した場合の
予測値(dB)※4
対策後の
実測値(dB)
※5
Bさん
  (St.3)
1.2 昼間 70 63 61 62
4.2 70 64 64 63
1.2 夜間 65 61 58 57
4.2 65 61 57 58
Cさん
  (St.5)
1.2 昼間 65 60 57 57
4.2 65 65 65 63
1.2 夜間 60 59 55 54
4.2 60 63 60 59

※1 昼間(午前6時~午後10時)夜間(午後10時~午前6時)
※2 Bさん:幹線交通を担う道路に近接する地域の値  Cさん:道路に面する地域のB地域の値
※3 2004年(平成16年)10月6日~7日 実測 (赤坂バイパスに遮音壁H=1~3m)
※4 予測上の対策内容は,赤坂バイパスに遮音壁H=4m,低騒音舗装
※5 2005年(平成17年)11月29日~30日 実測(赤坂バイパスに遮音壁H=4m,低騒音舗装)
【問】
(5)山北地区の騒音の予測において、騒音が超過する個所については、2~3mの防音壁の設置で、2~11dbの騒音の低減がはかれると説明されている。
赤坂早戸周辺の遮音壁の設置前後の騒音測定結果(昼間約1db、夜間約3db)から考えてこれ程大きな低減効果は期待出来ないと考えます。
赤坂バイパス、早戸交差点周辺の遮音壁において
(1)初期の遮音壁設置の効果
(2)今回の遮音壁増設の効果
のそれぞれの資料に基いて、山北地区の騒音低減効果について、分かりやすく説明して下さい。
【回答】
 2006年(平成18年)2月28日に開催の瀬戸学区事業説明会において資料配布した『「福山道路」「福山西環状線」「福山沼隈道路」の環境影響の照査結果』は,平成42年予測交通量等の予測条件に基づく結果を示したもので,例えば,山北地区が含まれる瀬戸IC・JCT周辺における騒音の照査結果(p24~25)では,環境保全目標との整合性を確保するため,福山道路本線への遮音壁・高架裏面吸音板の設置や赤坂バイパスへの遮音壁といった騒音対策を複合的に実施した場合の予測結果を示しています。
 このように,騒音の照査結果は,単に2~3mの遮音壁設置の効果を示したものではなく,対策が必要な地点に対して,効率的・経済的に効果が得られる対策を複合的に検討しているため,2~11dbの効果が得られる予測となっているものです。
 また,騒音の照査結果は,等騒音分布図の欄外にも記載していますが,各予測対象区域における住居の騒音最大地点を示したものであり,例えば,騒音の照査結果(p24~25)の地点N1での対策前後の予測結果の差が11dBあるように,道路直近の音源に近い地点に対し騒音低減を図るための対策を行った場合は,現地条件にもよりますが低減効果が強く現れます。
 一方,今回の赤坂バイパス早戸交差点周辺における騒音対策は,赤坂バイパスと並行する市道からの影響があることや,早戸交差点では遮音壁が設置できないことなどの条件下で,赤坂バイパスへの低騒音舗装や既設遮音壁の改良(遮音壁のかさ上げ等)を行ったものであり,照査結果とは条件が異なるため,単純に比較することはできません。

 (福山道路等の環境影響の照査結果

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