これは、八田原ダム上流で河川に起こった油流出事故を想定し、オイルフェンス等を展開する現地対策訓練を実施しているところです。
訓練は、八田原ダム管理所職員の他、維持工事業者及びダム管理支援業務業者の方々と合同で行います。
オイルフェンスを撤収する時に、油が下流に流れないように、オイルフェンスを巻き込むようにして引っ張り上げるのがポイントです。
富栄養化が進んだ湖沼等において、主に浮遊性藍藻が大発生し、水面を覆い尽くすほどになった状態、およびその藻類を指します。粒子状の藻体が漂って、水面に青緑色の粉をまいたように見えることから「青粉(アオコ)」と呼ばれるようになったと考えられます。
ダム湖の表面が緑色の粉をふいたようになります。
アオコの発生具合が著しい場合には、緑色のペンキを流したような厚い層が水面上に現れます。アオコが発生すると、景観を損ない、腐敗による悪臭の発生、酸欠による魚のへい死、浄水過程のろ過障害、かび臭などの異臭味の発生や浄化処理で使用する塩素と反応して生成されるトリハロメタンの前段階にある物質がつくられることなどの問題を引き起こすことがあります。
八田原ダムの上流には三川ダムがあり、毎年のようにアオコが大量発生しています。
三川ダムでは水質保全対策が実施されていないので、下流の八田原ダムに直接アオコが流れてきます。
躍層低下循環装置により水温の高い上層の水と水温の低い下層の水をかき混ぜると、ダム湖の上層下層の水温差がなくなり、藻類の増殖を抑制することができます。
特に、藻類の中でも アオコの主な原因である藍藻類は高い水温を好むため、増殖抑制効果は大きくなると考えられます。
この装置は、躍層低下循環装置といいます。
躍層低下循環装置は、ダム湖の水温の低い中層以下に設置された排気口から空気を送り出すことで、空気の浮力による上昇流を発生させ、ダム湖の上層と下層の水をかき混ぜ、循環させます。
オイルフェンスとオイルマット
オレンジ色の帯のようなものが、流れてきた油を止める「オイルフェンス」です。白い帯のようなものが油を吸着する「オイルマット」です。
オイルフェンスとオイルマットを使って油を吸着し、河川に被害が広がるのを防ぎます。