公共交通の利用促進策としてのバスベイ (バス停車帯)関連整備について (広島国道バス路線フレッシュアップ作戦) 〜不動院バス停上屋等の完成と今後の取り組み〜

(10月に完成した不動院バス停)
■概要
建設省では慢性的な交通渋滞の解消・緩和に向けこれまでもバイパス整備、交差点改良などハード面の整備のほか、パークアンドライド※1や時差出勤などのソフト的な施策もからめた交通需要マネジメント(TDM)※2、マルチモーダル施策※3の推進にも取り組んでおります。
この中で公共交通の利用促進については渋滞緩和策であるとともにお年寄り等の移動の利便性確保や街の活性化等の観点からも重要と認識しております。
広島国道工事事務所ではバスへの利用促進について「広島国道バス路線フレッシュアップ作戦」と名づけてこれまでも積極的に施策を行っており、この度完成した不動院バス停と今後の取り組みについて紹介します。
※ | 1パークアンドライド
郊外の駅やバス停付近に駐輪場、駐車場を整備することによりマイカーから鉄道やバス等への乗り換えを促し、道路混雑の解消を図る手法です。 |
※ | 2交通需要マネジメント(TDM:Transportation Demand management)
時間、経路、交通手段の選択や自動車の利用方法などの交通行動を変更することにより、都市または地域レベルの道路混雑を解消する手法で市民参加型の渋滞解消手段です。 |
※ | 3マルチモーダル施策
自動車、バス、電車、自転車、新交通システム等複数の交通機関の連携を推進することにより利便性の高い効率的な輸送体系を確立し、都市全体の交通を円滑にする総合的な交通施策です。 |
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■不動院バス停について(別紙−1参照)
一般国道54号(祇園新道)不動院バス停はアストラムライン不動院駅と安佐北区高陽方面や山陽道から広島市の中心部へ向かうバスとの交通結節点で、市街地方面へのバスは1日544便(内高速便93便含)、アストラムラインの不動院前駅は1日当り4,000人弱が乗降りしています。
これまでのバス停は屋根(上屋)がなくバス停車帯の長さも2台分でした。このため、朝夕の混雑時に広島市街方面行きのバスが3台、4台と連なり交通混雑の原因となっていました。
今回の不動院バス停の改善事業は雨天時バス待ちの不快感解消の為の上屋をアストラムライン駅出入り口からバス停まで設置し、交通機能結節点の機能強化を図ります。上屋はアストラムライン駅舎とデザインを統一し、周辺環境にも配慮しています。
バスベイについては延長を伸ばすことにより、バス停への停車可能台数を増加させました。舗装は排水性舗装の実施により、車輌による水はねの防止を図るともにカラー舗装を使い景観に配慮しています。
[不動院バス停仕様表]
項 目
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仕 様
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上屋の新設
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アストラムライン駅舎とバス停を連結させた。またデザインはアスト
ラムライン駅舎と統一感のあるものとした。
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バスベイの延長
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これまでの延長を30m→45mに延長した。
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ベンチの新設
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木製のベンチを2基新設した。
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バス停舗装の改善
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カラー骨材(ベンガラ色)を使った排水性舗装とした。
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工事費
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約2,000万円
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工事期間
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平成11年7月23日〜10月29日(約3ヶ月)
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■今後の取組(別紙−2〜4参照)
今後整備を行う箇所は南区役所、東区スポーツセンター等、公共施設に近接されるバス停の中から選定しました。
(整備箇所)
・一般国道 2号
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南区皆実町1丁目バス停(上り線)・・・(別紙ー3)
整備内容 :上屋設置
整備時期 :平成11年11月24日〜12月中旬(予定)
近接公共施設:南区役所
※下り線は整備済
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・一般国道 2号
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南区区役所前バス停(上り線)・・・・・(別紙ー3)
整備内容 :上屋設置
整備時期 :平成11年11月24日〜12月中旬(予定)
近接公共施設:南区役所
※下り線は整備済
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・一般国道54号 (祇園新道)
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東区スポーツセンター入口バス停(上り線)(別紙−4)
整備内容 :ベンチ・上屋設置
整備時期 :平成11年12月8日〜11日(予定)
近接公共施設:東区スポーツセンター
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・一般国道54号 (祇園新道)
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東区牛田新町1丁目バス停(上り線)・・(別紙−4)
整備内容 :ベンチ・上屋設置
整備時期 :平成11年12月8日〜11日(予定)
近接公共施設:神田山荘
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■今後の予定
広島国道では引き続き「広島国道バス路線フレッシュアップ作戦」を行い、利用者の多い場所や乗り換え場所、病院の近くなどの高齢者利用の多い場所から優先的に整備していくよう検討中です。整備計画が決り次第情報提供を行います。
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